獅子風蓮のつぶやきブログ

日記風に、日々感じたこと、思ったことを不定期につぶやいていきます。

ガーシー(東谷義和)『死なばもろとも』(11)

2023-11-24 01:13:22 | ガーシー

ガーシーには嫌悪感が先に立つほどだった私ですが、ガーシーのおかげで救われたという人もいたのですね。
また彼は家族思いで、母や妹には今でも慕われているようです。
ガーシーについて、好奇心がわきました。
ガーシーはどのように育ったのでしょうか。
彼なりの正義とはいったいどういうものなのでしょうか。

そこで、ガーシーの自伝的な本があるというので読んでみました。

ガーシー(東谷義和)『死なばもろとも』(幻冬舎、2022.07)

かいつまんで読んでみたいと思います。

(目次)
□序章 ジョーカー誕生
□第1章 逃亡者
□第2章 しゃべりだけで成り上がる
□第3章 芸能界への扉
■第4章 アテンダーという裏稼業
□第5章 酒と女とカネと反社
□第6章 死なばもろとも
□第7章 社会の不満が生んだ怪物

 

第4章 アテンダーという裏稼業
□アテンダーは黒子に徹しろ
□山下智久と亀梨和也はハメられた
□女性タレント9人の中絶もアテンド
■芸能人を盗撮・盗聴する女は許さない
■週刊誌記者から守るアテンド術
■アテンダーになる方法
□人のためにキレられるか
□努力しない女は港区から去れ
□バーで夢を売る技法
□すすきののホステス嬢を87人喰った
□みかじめ料とすすきの
□大阪・北新地のケツモチヤクザ
□豪快だった大物演歌歌手
□賭博ゲーム大国・沖縄の自由度
□関東連合60人が店にやってきた
□ウーロン茶5杯で10万円 ・関東連合から渡されたピン札
□プロ野球選手とJリーガー
□小出恵介をハメた美人局の正体

 


芸能人を盗撮・盗聴する女は許さない
女の子の中には、芸能人やアスリートがリラックスして酔っぱらっている様子をコッソリ盗撮するアホもおる。その動画や写真をLINEで友だちに送って自慢したり、匿名アカウントのSNSに載せてフォロワーを増やそうとしたり、週刊誌に売りつけたりするんや。
一般人は有名人と会っただけで舞い上がってしまうもんや。こういった盗撮を未然に防ぐことも、アテンダーの大事な務めやと思ってる。
俺は情報漏洩に人一倍敏感やった。メールやLINEを見ているフリをして、手元でスマホをいじくっている女の子には要注意や。スマホの角度がちょっとでも上がった瞬間、俺は盗撮を疑う。
テーブルの上でスマホを裏返しにしている女の子も怪しい。ボイスメモ機能をオンにしておいて、飲み会の様子を丸々録音されたらかなわん。やたらと頻繁にトイレに立つ女の子も怪しい。トイレに立った隙に「今ONE OK ROCK のTaka が××ビルの7階に来て女の子と遊んでるよ」と情報を流し、週刊誌を呼んどるかもわからん。
ちょっとでも女の子が怪しい仕草を見せたら、俺はその子を「ちょっといいかな」と別室なり外なりに呼び出して問い詰める。
「違っとったら悪いけど、今スマホいじって何やっとった? 勘違いやったら謝るか
ら、写真の履歴とボイスメモを見せてくれるか」
もし盗撮や盗聴の痕跡が残っていれば、その場で全削除し、iCloudにもアクセスしてデータを消去する。
「お前、なんでこんなことさらしとんのや。俺が作ってきた信頼関係に泥塗るつもりかお前みたいな女にチョロチョロされとったら、夜の仕事が成り立たへんねん。ナメとんのか。説明してみいや」
もちろん手を出しはしないが、二度とくだらない真似ができないよう、泣くまでガン詰めする。反省してないようなら出禁にする。こういったことを裏でしっかりしてきたから、俺がアテンドする女の子は芸能人たちから信用されてきたんや。
スパイ行為を働くような一般人は、夜の街からスッパリ足を洗って、陽の当たる場所でOLでもやっとればええんや。


週刊誌記者から守るアテンド術
俺がアテンダーとして仕事をするときには、芸能人やタレントの動線にはめっちゃ気を遣う。店で有名人を女の子と引き合わせるときには、入りと出を別々にする。ほかの客の目につかんよう、奥まった場所にある個室を確保する。店の外に張りこみの車両やオートバイ、不審人物がおらんか目を光らせる。変な車が張りこんでるようなら、駐車違反で110番通報して追い払えばいい。
週刊誌のパパラッチは、芸能人やタレントが店やホテルに出入りする瞬間をバババッ! と写真に撮る。その瞬間を撮らせないための技術はいくらでもある。従業員用のエレベーターで地下駐車場まで降り、そこで車に乗りこんで外に脱出する。スタッフ用の勝手口にバンなりタクシーなりをピタッとくっつけて、さっと乗りこんでもらえば写真の撮りようがない。
タレントが女の子と帰るときには、わざと俺も加わり、親密そうな様子で振る舞うようにもしていた。仮に記者が張りこみしていたら、アテンダーの俺が女の子と一緒にいたら都合が悪い。ツーショットなら熱愛や密会と記事にできるが、そこに俺がいたら単なる飲み会や。写真の価値が落ちる。俺が弾よけになることによって、写真を撮りにくくするわけや。
口が軽い女の子から秘密が外部に漏れることもある。どんなにかわいくて、どんだけ簡単にセックスさせてくれると有名でも、口が軽いとわかったら絶対に呼ばんかった。週刊誌とつながりがあるという噂の女の子も出禁や。二重三重四重に網を張り、情報漏洩防止に努める。CIAよろしく、俺はいつも警戒心を怠らず芸能人を守ってきた。27年間、俺がアテンドして記事になったことは一度もない。これは俺の自慢や。


アテンダーになる方法
かれこれだいぶ前から、小学生の「将来なりたい職業ランキング」で YouTuber が上位に入るようになった。HIKAKINやはじめしゃちょーの成功によって、お笑い芸人やタレントよりも YouTuber のほうが人気商売としてのし上がったわけや。
俺の YouTube チャンネルが話題になったことによって、「アテンダーになりたい」という若者が増えているらしい。テレビになんて出なくても日本中の話題になることができるわけや。
国外に逃亡して、俺は妹から日本の様子を聞いた。妹によると、実家に「ガーシーさんのファンです」という中高生が訪ねて来るらしい。中には「ガーシーさんに弟子入りしたいです」とオカンに直訴する者もおるそうや。
「アホなこと言わんと、アンタら帰りなさい! ちゃんと就職し!!」
オカンがいつも怒って追い返すそうや。Twitter や InstagramのDMでも「弟子入りさせてください」というお願いが毎日バンバン届きよる。いくら落語家になりたいからゆうて、立川談志が誰でもかまわず受け入れたわけやない。弟子を取るいうことは、弟子の親になるわけやから、簡単な話やない。その代わりにこの本でアテンダーの心得を説明しているわけや。
俺みたいにアテンダーになりたい子は、東京都港区に出てこないとアカンやろうな。アテンドの本場はなんといっても港区や。
ただし港区は競争率が高い。よっぽど特別な人脈があるわけやないのなら、いきなり港区で名を売るのはハードルが高い。アテンダーのチャンピオンズリーグやからな。だからまずは地方や。地方予選を勝ち抜くんや。
全国各地の100万人都市で「大阪といえばコイツ、名古屋といえばコイツ、福岡といえばコイツ」と言われる存在になればええ。地方で名が売れれば、タレントや起業家が来るときにお呼びがかかる。絶対連絡してくる。そこで満足させることができたら噂は一気に広がる。みんな妻やカノジョの目が届かず週刊誌も追い回してこない地方で羽を伸ばしたいんや。
まずは地方の100万人都市で地歩を築き、そこから江戸で成り上がる下剋上がアテンダーとしての道や。
地方都市で一番かわいい子は、全員キャバクラにいる。突き抜けてとんでもなくかわいい子は、すでに東京に出てきてしまっとる。かわいい子をつかまえるには、夜の街でスカウト活動するのが一番や。夜の街で働くかわいい子と丁寧に信頼関係を築き、女の子データベースを作る。 そして遊びに来た芸能人や社長連中をアテンドする。
100万人も人口がおれば、1万人に一人の逸材が必ずキャバクラにおる。その子に目を光らせ、有名人との架け橋になるのが、アテンダーの第一歩ちゅうことや。

 

 


解説
ガーシーは、まるで正義の味方のようにアテンダーという仕事を誇らしげに語っています。
調子に乗って「アテンダーになる方法」なんて、項目を立てて書き連ねています。
しかし、アテンダーなんて、しょせん金持ちや有名人に女の子を差し出す女衒のような仕事です。
まともな青少年が真似をしないことを祈ります。

獅子風蓮



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