「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

日本国

2007-08-19 23:22:33 | 日記
終戦から62年、戦争を経験した人の多くは社会の第一線を去り、今や総理大臣も戦後世代だ。
その戦後世代の総理が就任当初掲げたのが「戦後レジーム(体制)からの脱却」であった。
古い体制を壊して新しいものを、ということだが、
現状に行き詰った時に「今のままではいけない」と言ってるのと何も変わらない。

それが憲法改正だといっても、改正でどのような国にしたいのかさっぱりわからない。

全国みやげ物の売り上げ2位?とかいわれていた「白い恋人」の偽装は単に一企業の不正という問題ではない。その前の雪印、ミートホープなどの食品関係企業だけでなく、住宅耐震偽装や電器産業の大手製造工場での偽装請負など、これまで一流と思われていた企業による嘘偽りを鑑みるに、個々の企業の問題というよりは、わが国の経済界の体質を象徴する問題と見るべきである。

本県企業はどうか。偽装といった表面化した事件はないのかもしれないが、体質は偽装企業と同じである。このことは、県民に負担を押し付け、その上で自社の利益を上げようとしている鈴与やスズキや静銀といった静岡空港運営会社出資企業を見れば多言を要しまい。

私が大きく影響を受けた日本人は二人いるが、その一人が澁澤榮一である。
学生時代に澁澤翁の「論語講義」を幾度も読み、成すべきことを知るとともに資本主義の未来に希望を持った。
企業の自由な経済活動をもってしても、国家のみならず国民を豊かにするということを希望を持って信じた。経世済民。
にもかかわらず、この国は変わってしまった。

必要なのは戦後体制からの脱却ではない。日本国の再生、その着手は企業・企業人の再生でなければならない。親も子も、国民はそこから学び再生していく。
手遅れ、既にそうかもしれないが・・、日本人が日本人でなくなる前に、なすべきが政治の務めである。