サッカーの練習は、お昼までなのに
末っ子は、帰ってくる気配が一向にしない。
練習後に食べる軽食でおにぎりを一個持っていったから、安心して遊んでいるらしい。
よし。
わたしはわたしでお散歩だ!
いつもは車でスィーな道をテクテク歩いていく事にした。運動不足すぎて死にそうなのだ。
しばらく行くと、
前に小さな背中が大きなリュックを背負った二つの影。
末っ子のサッカー友達の弟の二年生坊主たちだ。
声をかける。
午前中のサッカー練習を終えて、解散して
また一緒にサッカーして遊ぶんでグランドに行くんだって。
目指す方向が一緒だ。
一緒にあるきだす。
こないだここを入っていったら、おばあさんにおこられちゃったんだよ。
じゃあ、こっちへ行ってみようよ!
この道はどこに通じるかな
と、冒険みたいになる。
草を分けいり、川を越えて、石垣を登り、
やったね。でごきげん。
一回一回、後ろを振り返って、
こっちを歩いたほうがいいよ。
と、気遣ってくれる小さな紳士。
別れ道で、
じゃあね、またね。
小さいけど、たくましい背中。
ついていったら、もっと面白い事があったかもしれないなあ。