日本人ですか?
と、言葉を発した青年をみる。
日本語が口から出た途端に、彼が日本人に見えた。
そうです。レオン行きの飛行機ですか?
お互いのチケットを付き合わせる。
同じ飛行機だ。
もう、出発一時間前を切ってる。
ゲートが、決まってないなんて、、、。
他にこの飛行機乗る人はどこにいるんでしょうね。
わたしは初めてだから、こんなもんだと思っていたけれど、彼は本当に困っているみたい。
スペイン語うまいですねぇ。
と、言うと、
あ、僕、ハーフなんです。
母がコロンビア人。
でも、母は亡くなってしまったから、スペイン語は独学です。
仕事で、グアナファトに行くんです。
会社の人が空港で待っているのに困ったなあ。
確かに、スペイン語を話しているときは外国の人に見え、
日本語を話すと日本人に見える外見の彼。
歳は、21歳。
わたしの長男と同じだ。
スペイン語話せるおかげで、仕事があるから。
と、笑う。しっかりしてるなぁ。おばさんは、関心しちゃう。
掲示板の前で話していると、私たちの飛行機の欄に、遅延、と出た。
出発は、5時。一時間遅れるわけだ。
仕方ないな。会社の人もあちらの空港に遅延ってでるから、大丈夫だな。
ゆったりモードになった彼と身の上話などを交わす。
携帯の充電をしたいという彼に、さっきの充電スポットを案内する。
わたし、まるで旅慣れてるみたいじゃない!
一時間時間ができたので、お互いの荷物を、預けっこして、空港内をあるいてみたり。
その頃には、娘とラインが繋がる。
何時に来るのよ。ホストママに空港まで行ってもらうんだからさ。ハッキリしてよ!!
飛行機遅れてんだから仕方ないじゃない。日本人厳しいなあ。
ところで、サンドイッチが110ぺソ
これ、いくら?
ちょっと待って!100ペソが700円くらいだよ。
空港高いよ!買っちゃダメ!!
わ、わかった。日本人、しっかりしてるなぁ。
さて、一時間遅れの飛行機の搭乗口も発表された。
さっきの彼と、大移動。
ゲート73に行くと人の山。
ここから出る飛行機を待つ人は、わたしたちの飛行機に乗る人たちだけではないらしい。
掲示板の見方が全くわからない。ポカンとするわたし。
ああ、今は、xxx行きの飛行機の人たちの最終受付中。
ほら、掲示が変わった。締め切られました。
次の飛行機は、まだ発表されていません。
掲示板の見方を彼に教わる。
そうか、言われてみればそうだけど、言われなかったら分からなかったな。
身をもって体験するって、大事。
次の飛行機、出た!我々の便だ!
受付すると、謎の文字をチケットに書かれる。
さして、気にも止めないわたし。
受付をすませてグングン進むと、数字の書かれたゲートがある。
飛行機までのバスに乗るらしい。
ああ!このチケットに書かれたの数字だ!1番のバスに乗ればいいんです。
まぢか!?
一人だったら、分からなかったよ!
頼もしいなあ、彼!!
地方空港行きの飛行機はずいぶんと小さい。
と、言うことは揺れ方も半端ない。
揺れて揺れて、雲をグングンかき分けて進んでいく。
安定したら、メキシコの大地の広さに気がついた。
太陽の方へ向かって進んでいる。
光線の具合で、ずっと虹の上を飛んでいるみたい!
ずいぶんかわいい空港についた。
彼はすぐに日本人の上司と会えた。
ありがとう。さよなら。お仕事頑張って。また、どこかで。
別れる。
さて、娘。
いた!
10ヶ月ぶり!