5月の連休に笠置発電所の下流、岐阜県加茂郡八百津町にある旧名古屋電灯木曾川発電所を訪れました。
名古屋方面からは国道41号を北上、美濃加茂市内で木曽川沿いの県道を上流に向かって走ると八百津の町に出ます。
旧木曾川発電所は名古屋電灯によって木曽川水系最初の本格的発電所として建設されましたが、新たに丸山発電所が完成したため、昭和49年(1974)閉鎖されました。
平成10年(1998)には本館と放水口発電所が国の重要文化財の指定を受け、現在は旧八百津発電所資料館として開館されています。
本館建物は発電設備のある発電棟と送電設備のあった送電棟に分かれています。
いずれも煉瓦造で、外観は煉瓦壁を支えるバットレス(控壁)と連続する大きなアーチ窓が特徴的で、全体ではゴシック風デザインになっています。
■本館全景~手前の小さな建物は放水口発電所
■送電棟1階母線室~入口受付と2階への階段
■情報コーナー町民ギャラリー
■送電棟2階配電室~電気と川とくらしなどのパネル展示
■発電棟~まるで巨大カタツムリのような発電装置の機械群は壮観です。天井には建設当時のアメリカ製クレーンも残る。
新緑に包まれた古い発電所は、連休だというのに訪れる人もなく、時がゆっくりと流れていました
◆旧八百津発電所資料館(旧名古屋電灯木曾川発電所本館)/岐阜県加茂郡八百津町八百津1770-1
竣工:明治44年(1911)
施工:早川組
構造:煉瓦造
撮影:2013/05/03
※国指定重要文化財