かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

ステンドグラス(1)~教会編

2014-02-16 | まちかどの20世紀遺産

 近代建築探訪の楽しみは、まず実際に現地に出かけ建物の外観をじっくり見ることから始まります。特に大きな建物は全体に目を奪われがちですが、屋根、壁、柱、玄関、窓など細部(ディテール)にこだわると、これが見どころ満載なのです。そこで「美の神」が宿る建築の細部に注目して、建築ウォッチングの見どころ(ツボ)を紹介して行きたいと思います。

 まず最初は建物の窓にスポットを当て、その美しい造形ををじっくり紹介します。近代建築は外観だけではなく、できれば内部も見たいところですが、個人住宅や現役で使用中の建物などは非公開のところがほとんどで、通常内部見学はできません。そこでおすすめなのが一般公開されている建物で、内装や照明、家具など細部に時間をかけじっくり見学できるので、近代建築探訪の楽しみも倍増です。

 特に建物の中に入らないと、まったくその美しさが分からないものにステンドグラスや色ガラスがあります。ガラスを通した外光が陰影をつくり、その美しさを際立たせるステンドグラスは、建物内部から見て初めてその素晴らしさが堪能できます。ステンドグラスと言えば、まず教会が頭に浮かびますが、わたしたち一般人がいきなり見学・撮影というわけにもいきません。

 そこで誰でも気軽に見学できる一般公開されている建物、愛知県犬山市にある明治村内の教会のステンドグラスを紹介します。村内には美しいステンドグラスがある教会が2棟移築されています。特に京都から移築された聖ザビエル天主堂のステンドグラスは、中世ヨーロッパのカトリック教会を思わせる本格派で、ゴッシク教会の荘厳な雰囲気が体験できます。


■聖ザビエル天主堂/明治23年(愛知県犬山市明治村内)



■ゴッシク様式の高い天井からは、ステンドグラスからの優しい外光が降り注ぎ、キリスト教徒でなくても荘厳な雰囲気に癒されます



■聖人像の上にはゴシック様式の尖頭アーチのステンドグラスがずらりと並ぶ





■正面入口上部には大きな円形のローズウィンドー(薔薇窓)が輝く





■建物両側面にある出入り口上部の薔薇窓



■側廊のステンドグラス
 





■聖ヨハネ教会堂/明治40年(愛知県犬山市明治村内)



■聖ザビエル天主堂と比べると落ち着いた色使いでデザインも繊細






主税町カトリック教会礼拝堂/明治37年頃(名古屋市東区)



■礼拝堂内の色ガラス~中央に十字架がデザインされています
 



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