素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

山口果物・空堀商店街・Mizuno

2011年07月28日 | 日記
 曇り空だが、むし暑い毎日が続いている。昨日、ジムのカウンターのスタッフの方がメンバーカードを返却する際「100日を切りましたね。」と声をかけてくれた。寝屋川公園を走っている時偶然出会った際、大阪マラソンで走ることを話した。それ以来、励ましの言葉をかけてくれるようになった。私自身が日数について意識していなかったので、「そうですか?」と間の抜けた返事を返した。

 今月末に、3週間ぶりに寝屋川公園の20km走をやってみたいとは考えていた。協賛スポンサーのミズノのほうからシューズなどの情報が届いていたので、当日使うランニングシューズを買いに淀屋橋にある大阪店へ行くことにした。品揃えが豊富で、試し履きをしながらアドバイスもしてもらえるみたいなのでタイミング的にもちょうどいいかなと思った。

 せっかく、大阪市内まで出かけるので、以前からチェックしてあった山口果物と空堀商店街にも行ってみようと計画を立てた。

 山口果物は“大阪まちあるき”の情報メールの中で、カキ氷がおいしいと紹介されていたので興味を持った。空堀商店街はもちろん“プリンセス・トヨトミ”である。

 午前中に家の用事を済ませて出かけた。山口果物は上町筋沿いにある。カキ氷が目当てなので、暑い中少し歩いて行こうと考えた。学研都市線で大阪城北詰まで行き、そこから上町筋に入っていくコースは大阪城近辺に行く時の定番のルートである。見慣れた風景の中、できるだけビルの陰や街路樹の下を選びながら歩いた。大阪城を左に、大阪府庁を右に見て歩いている時、やめてからこのあたりはよく来たが、教育塔には20年以上行っていないなあ。とふと思い立ち寄ることにした。

 この塔は、1934(昭和9)年の室戸台風を機に、不慮の事故や災害の犠牲となった児童・生徒・教職者の慰霊のために、1936(昭和11)年10月30日に建てられた塔である。

 室戸台風は1934(昭和9)年9月21日室戸岬に上陸し、淡路島をかすめ京阪神を急襲、信越から東北へ抜けた大型台風で、四天王寺五重塔、仁王門、住吉神社絵馬堂などは倒壊、電車は転覆し、煙突、電柱はへし折られ、家屋は次々にぺしゃんこになり、雨量は300ミリ、大阪湾の高潮は桟橋をもぎとり一万トン級の船がたたきつけられた。 死者1639名、負傷者2万2千余、行方不明132、家屋倒壊2万3千余戸、浸水家屋10万2千余、被災人口39万4千余。  なかでも木造校舎の多かった学校は実に146校が倒れ、登校学童533名が圧死した。鶴橋第二小学校は66名、鯰江第二小学校は24名、住吉小学校では16名の死者が出た。

 その後、1961(昭和36)年9月16日の第二室戸台風を最後に、大阪を直撃する台風は来ていない。「ありがたい」と思わなければいけない。

上町筋と中央大通の交わる所に、難波宮跡がある。ここから暗峠を超えて平城宮跡まで歩いたことを思い出した。今となっては良き思い出だが冷静に考えるとずい分無茶なチャレンジであった。

  難波宮跡を左に見て、上町筋を10分ほど南へ歩くと、山口果物に着く。上町筋から左右に延びる通りはすべて下り坂である。上町台地なんやとあらためて実感した。店は想像していたよりも小じんまりとしていた。のどの渇きと体温の上昇はカキ氷を食べるベストの状態にあった。

   グレープフルーツを使ったカキ氷にした。“simple is best!” 果汁だけのさっぱりとした味である。氷の中に入っているバニラアイスクリームがうまくマッチしてほのかな甘みをだしている。1年中カキ氷をしているみたいだが、冬のカキ氷は?と次への楽しみができた。

 山口果物から5mほどで上本町3丁目の交差点。ここから谷町筋をはさんで松屋町筋までの約800mが空堀商店街。上町筋から入ると当然下り坂となるが予想以上に急であった。

途中で 谷町筋を渡ると 人通りがぐっと増える。

   メインストリートからの路地はまた下り。プリンセス・トヨトミでも空間感覚で錯覚をする場面があったが納得。この地区は大阪大空襲の被害を受けなかったということもあり長い年月を経た風情がある建物があちらこちらに残っている。路地と坂の町である。

 家政婦・看護婦紹介所という看板にはなつかしさを感じた。松屋町筋に出ると景色が一変する。このあたりも魅力の1つかもしれない。
 松屋町筋から長堀通を歩いて御堂筋まで出て、地下鉄御堂筋線で淀屋橋まで乗り、ミズノ大阪店でランニングシューズを買って、北新地まで歩き学研都市線で帰った。

   店の実直そうなスタッフに「20kmまでは誰でも走れます。問題はそこからです。しっかり足を作ってください」と釘をさされる。わかっていてもあらためて言われるとズシンとこたえる。ウォーキングシューズからランニングシューズへ。さて前回に比べてどうか?1つずつ確かめながら行くしかない。   

 








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