素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

今年の漢字は「金」

2024年12月12日 | 日記
 “光”の「金」では、パリオリンピック・パラリンピックでの日本人選手の活躍。数多くの「金」メダルを獲得。また、大谷翔平選手が50-50達成と3回目のMVP獲得で値千「金」の活躍。佐渡島の「金」山は日本で26件目の世界遺産に登録された。20年ぶりに新紙幣の発行。

 "影"の「金(かね)」では、政治とカネ・裏「金」問題。止まらない物価高騰による家計圧迫。闇バイトによる「金」目当ての強盗事件の多発。

 などが理由として挙げられているが、過去4回の「金」を見てもオリンピック・パラリンピックの存在が大きい。

2000年 「金」 シドニーオリンピックでの日本人選手の金メダル獲得や、南北朝鮮統一の実現に向けた"金・金"首脳会談など。
2012年 「金」 金環日食など天文現象の当たり年、ロンドンオリンピックで日本史上最多メダル獲得など数多くの金字塔が打ち立てられた。
2016年 「金」 リオオリンピックの日本人選手の「金メダルラッシュ」と4年後の東京オリンピックへの期待が高まった年。
2021年 「金」コロナ禍で開催された東京オリンピックでの日本人選手最多「金」メダル獲得により、世の中が明るく照らされた年。

 金欠ではなく金過多となった30回目を迎え、一つの漢字で1年を振り返ることがだんだん難しくなってきたような気がする。発表される漢字に「ちょっとピンと来ない」と感じるケースが増えてきた。インターネットやSNSの急速な普及で情報量が爆発的に増加し、人々の価値観と認識が多様化したからか。時代を代表する歌の存在が昭和が終わった頃から無くなって来たのと同じかもしれない。

 1995年当時、「今年の漢字」を企画・発案したPRプロデューサーの殿村美樹さんの提案は、一考に値すると思う。

 『解決策はただ一つ、人々の記憶が多様化した過去ではなく、誰もが幸せを願う未来を語る企画にブラッシュアップするしかありません。「今年の漢字」も「過去を表す漢字」から「未来を表す漢字」へ進化する方が共感を得やすいでしょう。

 かといって企画スキームを変える必要はありません。世界でも珍しい表意文字・漢字だからこそ、人々の意思を表現できるのです。その 醍醐(だいご) 味は大切にしなければなりません。ただ、企画を進めるスピードは、時代に合わせて加速しなければ“共感ポイント”を逃してしまいます。

 そのために漢字の募集は、現在の「今年の漢字」発表日である12月12日の「漢字の日」からスタートすることをお勧めします。この日から約10日間、「新年への思いを漢字一文字に託して、理由とともに送ってください」とインターネットで募集すれば、「漢字の日」も記念日として残すことができ、選ばれた漢字と人々の認識のズレも解消できるでしょう。

 発表は「元日」がベストです。タイトルは「今年の漢字」のままで、1位に選ばれた漢字を清水寺で発表すれば、新年の話題として強烈な印象を残すことができるでしょう。元日ほど人々が未来の幸せを願う時はないからです。

 また、お正月効果によって、清水寺の奥の院・千手観世音 菩薩(ぼさつ) 様へ揮毫した漢字を奉納している儀式が改めて注目を集め、新年を祝う風物詩として日本の伝統行事へ、さらなる進化を遂げるでしょう。時代を超えて存在感を高めるためには、信念は絶対に変えず、伝え方を時代に合わせて修正しなければなりません。』

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