患者さんの中には、とても臭いに敏感な方がいらっしゃいます。
私たちが普段、「いい臭い」と思っているものでも、患者さんによっては、とても不快に感じることがあるようです。これは、病気による体調の変化も影響しているのでしょう。
若かりし日の私…(もう、おばちゃんなんですー、とほほ。)。
私は、大好きなローズのコロンを「匂わせて」仕事をしておりました。周りの医師や看護師からも「ポンさんっていいにおいがするねー」なーんて言われてましたので、ちょっと、いい気分☆でした。
ある日、私はがんの終末期の患者さんから怒鳴られました。
「あんたは臭いんや!もう来るな!!!!」
とてもショックでした。
でも、その患者さんに不快を与えながらケアをさせていただくことはできないので、翌日からコロンをつけるのをやめました。それでも、その患者さんは言いました。
「まだ、臭い!臭いと言っているだろ!もう、来るな!」
その日の私の臭いといえば、わきの下に「ふりかけた」制汗剤だけでした。普段、制汗剤が臭いなんて患者さんからお叱りを受けたこともなく、もう、臭いでその患者さんに不快を与えることはないだろうと思っていた私は再び、ショックを受けました。
その患者さんは臭いに敏感になっていて、「私=不快な臭いを放つ看護師」となってしまい、不快な臭いの経験が、私をみるだけで不快さを想起させてしまったのではないかとも思われました。
その患者さんのケアをさせていただいて以来、私はコロンをつけて仕事をすることを一切やめました。
これって、当然のことのように思います。今、考えると、「どうして仕事をするのにコロンをつけなきゃなんないんだ?」ということをあの頃は全く考えていなかったのだと思います。
ごく、最近も、臭いに敏感なので、医療者は気をつけていただきたいというご要望を持っていらっしゃる患者さんのケアをさせていただきました。
そのために、この昔のエピソードを思い出してしまいました。
ケアをさせていただきたいと思っているのに、臭いごときで患者さんに拒まれるのはとても切ない…。
夕方になると、やや??汗臭さも混じることがあるかとは思いますがー、今は、「無臭」の私☆です。
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