songbookの自己回顧録

「教えて!goo」で見つめてきた自分自身と、そこで伝えられなかったことを中心につづってきましたが、最近は自由なブログです

はぐれそうな天使(五十路の男ですみません)

2021-08-09 15:20:46 | 音楽
はぐれそうな天使(五十路の男ですみません)

もうこういう声で歌う年齢でもないのですが、病こうじて、です。

病といえば、岡村さん、非常に厳しい闘病生活から復帰して、今年はステージにも立ったと聞きました。
素晴らしい!私などこの前の人間ドックでまたまた悪いところが発覚して、食事をはじめ節制しなさいと言われて落ち込んでいる昨今です。

この曲を聴いたのは、そういうこととは関係なく、本当に偶然だったのですが…
先日、数十年ぶりにこの曲、岡村孝子さんの「はぐれそうな天使」を聴きました。
1986年発売ということです。(来生たかお、えつこコンビの曲)この頃から日本の音楽のサウンドは、(今から考えると)どんどん音がぺちゃんこにつぶれて、
のっぺりと広がって奥行きがなくなり、やせた音になるか、リバーブの音だけがベシャーっとはいつくばっているかのような
重たいけど薄っぺらな、貧弱な音になっていった時代です。
ところがこの曲を改めて聴いてびっくりしました。その時代の音のいやらしいところがない。
80年代前半までの、アナログでしか出せないと思われた繊細かつ厚み、奥行き、キラキラが同居した宝石箱のようなサウンドなのです。
もちろん曲も最高です。

そうだよ、この音だよ、と懐かしくもいい気持ちになりました。
こういう音だったから、この時代のみんなはオーディオもでっかいのを買い、でっかいスピーカーと最高の音質で、
部屋で大音量で聴こうとしていたんだよ。中には単なる爆音が好きな奴もいて、嫌われたのだろうけど
こういう音だったから、みんなはすごいオーディオを欲しいと思っていたんだ。

今、ほとんどだれもが大きなオーディオを欲しがらないのには様々な理由があるでしょう。
イヤホンが高音質になったから必要ない、が1位でしょうが、近所に迷惑がかけられない、
小さいスピーカーでも十分大きい音が出せる、システムコンポをスマホ1台でできてしまう云々。

しかし私は「はぐれそうな天使」(岡村さんバージョン)を聴いてわかりました
現在の曲って、大きなスピーカーで聴きたいようなサウンドじゃないんだ、音量さえ大きければよいので、イヤホンや小型スピーカーで済ませてしまうんだ。

年寄りくさい偉そうなこと言いますが、あの時代の最高のサウンドを聴かずに育った世代の皆さんのことを、私はひどく不幸なんじゃないかと思ってしまいます。
うまく言い表せませんが、いい音って、人を幸せにします。
で、どうしても歌いたくなってしまったという次第でございます。こちらはお耳汚しですみません。
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