(昨日の続きです )
ミノ君とは4歳の頃からの付き合いですので、かれこれ13年もの付き合いになります。
ミノ君が最初にレッスンに来た日の事を、私は今でもはっきりと覚えています。
その頃、ミノ君の3歳上のお兄ちゃんが、私の教室でピアノを習っていました。
お母様は、1年生のお兄ちゃんを玄関まで連れて来て、後ほどお迎えに来る~
と云う感じで、レッスンを続けていました。
そんな習慣があったせいでしょうか、ミノ君にとって初めてのレッスンの日、
ミノ君のお母様は、ミノ君だけを置いて、一旦車に戻りました。
私が「ママが居なくても大丈夫?」と尋ねましたら、
健気なミノ君は「うん。」と答えてくれました。
「そう、えらいね。 先生と仲良くしようね。」
それから30分間、私と一緒にピアノのおけいこをしたのですが、
ミノ君は、受け答えもキチンとして、とても頑張りました。
30分もの間、ほぼ初対面の私と2人きりで過ごすなんて、
4歳児としては、かなり立派なことだと思います。
ミノ君は、小さな頃から我が儘を言わず、自我を出さず。。。
ひたすら良い子だったのです。
そんなミノ君は頭も良く、5年生の頃は不登校だったにもかかわらず、
見事に難関中学にも合格しています
こんなミノ君は、おそらく完璧主義者なのだと思います。
どこかで完璧を目指す気持ちがある為に、
完璧じゃなかったら、いっそのことやらなくてもいいや~
と云う気持ちが芽生えるのでしょう。
そんな気持ちが、練習をして来なかったり、延いては学校に行かなかったり~
と云った行動に表れるのかな~と思います。
「そうそう、ミノ君、ピアノはね、完璧じゃなくてもいいんだよ。
ただ、少しだけでも練習の跡が見られると、それだけで嬉しいの。
だからね、来週は、譜読み72パーセントを目指そうよ
ううん、65パーセントでもオッケーだよ。
決して、完璧に弾けなくても大丈夫なんだから。」
ミノ君は、コクリと頷きました。
私の気持ちが、どこまで伝わったかは分かりませんが、
ミノ君には、もっと気楽に生きてほしいな~と思うのでした。