Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯

2010-04-23 | Rock
 十五日の話で画像のアリシア・デ・ラローチャに掛けて「スペインの灼けた大地を思わせる」ワインの話を書いたら、自分がその気になってしまい土曜日には捜しに出かけました。
でも今回のはカスティーリャ・イ・レオンの物。
まだ開けていませんが、今日のボズ・スキャッグスのLPジャケットのように情熱的な感じでしょうか。



昨日モル・フランダーズの話を書いたので、今回はスペインの「ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯」。
ピカレスク小説の元祖のような位置づけみたいです。作者不詳で日本の伝承昔話みたいな趣があり、風刺を楽しみながら、人生訓のように生きる知恵を授けようとする側面もあったかも知れません。

十六世紀に出された本で時代的にもだいぶ隔たっていますので、現代から見ると部分的に暴力的だったり残忍なように感じる場面もあるかと思います。日本の昔話と同じですね。

この話も一人称で少年が成長していく過程が語られますが、ずっと何か似た印象を残すものがあったはずだと考えていたら、イタリアの地下鉄や街かどで見たジプシーの子達でした。

一度ローマの繁華な一角を抜けた辺りで、新聞紙をひろげた数人の子供らに夫婦で取り囲まれた事があります
。突然ではありましたが、その手口は以前に聞いていたので慌てることなく軽く払いながら「どいたどいた」と日本語で言うと、拍子抜けするくらいあっさり散って行きました。
その時の印象が、この本から受けるものと何かしら似た後味を残したのでした。



賢くなれるようにフクロウのモチーフ、英国製。
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