Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

半年経ちました / 裾の話

2010-04-24 | Blues
 今週もデヴィッド・ゲイツから始まって、ナット・キング・コール、ウィリー・ウィリアムス、クライスラー、ボズ・スキャッグスと来まして本日は英デッカから出ていたシカゴ・ブルースのオムニバス。LPジャケットに写る横顔はロバート・ナイトホークです。

相変わらずランダムではありますが、スタート当初からなのでそのままかも知れません。今週の中ではD・ゲイツの「Lorilee」などは大抵の人から好まれるようなメロディーでCMに使われてもおかしくないほどですし、もちろんボズはもっと売れていたでしょう。
そんなこんなで気がつくと、半年が経っていました。



たまには服の事書かないと何のブログだったか忘れられそうなので、先日問い合わせのあったパンツのカフ(折り返し)の幅について。
以前会ったすごい人で、学生服の折り返しが3センチだったのでずっとそうしてるとか、昔読んだ本に3.5センチって書いてあったので以来それを守ってるとか、鳥が親を認知するシステムがDNAに組み込まれているような事を言う頑なな方が結構いました。

日本の既製服ですとメーカーにもよりますが、だいたい身長160から185センチの方のサイズを網羅しています。その方々が皆同じカフの幅なんてことはありえないので、冷静に考えれば全体のバランスから加減するのが妥当でしょう。

例えばノーマルな裾幅で身長170センチの人のカフが4センチだったとしたら、165の人は3.5センチ、 180の人は 4.5センチとかに変化します。
ところが、それにプラスして体格とかパンツ自体の裾幅との関連もありますので、個々に応じて柔軟に対処されるべきかと思います。

また、このように数値で表現したものを鵜呑みにする傾向のある方も中にはいらしゃるかも知れませんが、木や金属とは違いますので、裾上げの仕上がりが数ミリ違ったからといって目くじら立てるのも解かってないのを露呈するようなものです。
はく位置が動きますし、クリーニングに出される方はドライと言えども多少の縮絨は免れません。
また大抵は太る場合ですが、体型の変化によって三年もないスパンでも自覚のないうちに股下自体が短くなる方も珍しくありません。ですから購入時に数ミリの誤差があっても、執拗に修正させたりするのはあまり意味のない事でくれぐれも避けたいです。
それでも神経質に気になる方は、自分でやると一番納得できるそうです。

そんな話を書いて思い出すのは、二十年以上前だったか日本版エスクァイアが出始めの頃に、伊丹十三さんではありませんが真っ当なスーツを着ようとサヴィル・ロウで注文した方の話です。
裾をダブルにして欲しいとリクエストすると、もちろんその方が良いが貴方の身長ではその選択肢はないと即座に却下され、シングルになったそうです。

ちゃぶ台返しのような話になってしまいましたが、要は全体のバランスに帰結するという事ですね。

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