Men's wear      plat du jour

今日の気分と予定に、何を合わせますか。 時間があれば何か聴きましょう。

納涼 百物語

2010-07-23 | Others
 LPジャケットの寛いだカッコのイスマエル・リヴェーラと後ろで見ている少年が、「この暑いのにネクタイしちゃってどうしたの」なんて言ってるように思える今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。



坂本龍馬ブームだからという訳でもありませんが、放置してあった「幕末・明治の写真」(小沢健志著・ちくま学芸文庫)を先日読んでいたら、有名な幕末の志士の写真に混じって鹿島清兵衛という一章を見つけました。

以前書いたかも知れませんが、白洲正子著「遊鬼」の中で森鴎外の百物語にふれて、そのモデルとなった鹿島清兵衛という人との関わりを書いています。その印象が忘れられず何遍も読んだ一冊で、後から森鴎外の作も遡って読みました。

「遊鬼」に描かれる鹿島清兵衛という人については読んでいただくしかありませんが、連れ合いの女性とセットで不思議な印象を残します。勝手に頭の中でイメージが出来上がっていて、それが何処から来たものか考えたら、池波さんの描いた京都の鮨店の老店主でした。

残念ながら百物語に描写された頃の写真はありませんが、「幕末・明治の写真」で若き日の清兵衛さんを見ることが出来ます。大尽の清兵衛さんは写真が趣味で、その分野ではパトロンだったそうです。

清兵衛さんに限らず、白洲さんの「遊鬼」に描かれた人々は皆魅力的で、忘れた頃また読みたくなります。タイトルから「いゃいゃいゃ、怖いデスネ×3」の人を想像されていたらすみません。


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