テリー・イシダの『独酌酔言』。

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なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事88~東京は明らかな感染拡大期に、全国の陽性率は4.1%と続伸、英国では規制緩和『肉を切らせて骨を切る』、国産治療薬も登場!!

2021年07月20日 | コロナウイルス2020

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事88~

東京は明らかな感染拡大期に、大阪も再び感染期へ、全国の陽性率は4.1%と続伸、高齢者ワクチン接種は4951万回、英国では規制緩和『肉を切らせて骨を切る』、国産治療薬も登場!!


【今週のまとめ】

東京の新規感染者数は29日連続で前週同曜日を上回り、
(19日月曜日までの数字)

前回の解除が早すぎたので仕方ないですが、画に書いたようなリバウンドです、

すでに第4波(5月)の最大値を越えています、

さらに、第4波がもっとも厳しかった大阪の数字から推測していた感染ピーク、

東京の場合は1953人です、

17日の感染者数が1410人とまだ少し余裕があるように見えますが、、、

増加のスピードを考えると、残念ながら五輪開催中にこの予測ピークを越える(2000人超)のではないかと考えます、

つまり、、、次の感染拡大は今まででもっとも大きいものになる可能性があります、

近隣の首都圏3県も同様に増加スピードが上がっています、

大阪も14日連続で前週同曜日を上回り、確実に拡大期へ戻っています、

北海道なども同様の傾向、沖縄は流行が収まりきらないうちに増加に転じようとしています、

五輪開催とピタリと重なった感染再拡大、

前回の東京の緊急事態宣言解除が早すぎました、五輪開催まで延長していればどうなったのか?

菅さんは仮定の質問には答えられないのでしょう、


7月19日までの1週間の陽性率は4.1%と7週間ぶりに4%台に増加

全国的に第5波に突入しつつあることを示しています、

来週、陽性率が5%台になれば、もう“第5波に入った”と宣言すべきでしょう

高齢者のワクチン接種は4951万回

前週より596万回増えましたが、高齢者接種進捗は減速傾向にあります、

ワクチンの効果が顕れてきているので、一般接種も含め推進するのが王道でしょう、

英国では感染再拡大の中規制緩和、『肉を切らせて骨を切る』積極策

ついに国産治療薬登場!!

◆東京の新規委感染者数は前週同曜日を29日連続で上回っています、

(7月19日までの数字)

直近の東京の新規感染者数(NHK集計)

20日(日) 376人 前週を上回る
21日(月) 236人 同
22日(火) 435人 同
23日(水) 619人 同
24日(木) 570人 同
25日(金) 562人 同
26日(土) 534人 同
27日(日) 386人 同
28日(月) 317人 同
29日(火) 476人 同
30日(水) 714人 同
7月
1日(木) 673人 前週を上回る
2日(金) 660人 同
3日(土) 716人 同
4日(日) 518人 同
~12日(月) 22日連続で前週を上回る
~19日(月) 29日連続で前週を上回る

12日(月)に4回目の「緊急事態宣言」が発出されましたが、

実態は日常と何ら変りは無いようだし、五輪関係で人の交わりもどうしても濃くなります、

日本人の律義さ、3密回避・マスク着用・こまめな消毒、感染予防基本対策がきっちり出来ているので持っていますが、、、

五輪期間中でどういう変化が起きるのか?注視します、

◆全国的に拡大傾向です

神奈川県は7月19日まで13日連続で前週同曜日を上回り、感染拡大期に入りました、

感染予想ピークにはまだ余裕があるので、これからどんどん増える可能性が高いです、

大阪や北海道も明らかに感染再拡大の予兆が見られます、

沖縄は流行が収まりきらないうちに再拡大しそうです、

◆全国の陽性率は危険ゾーンへ

全国の陽性率は4.1%と続伸、5月30日以来の危険ゾーンに入ってきました、

検査数が8万回ほど増えましたが、感染者数はそれを上回るペースで増加した結果です、

検査数・感染者数とも増加、これは結構シビアな状況です、

首都圏での拡大が全国に飛び火するのはこれまでの経験値で分かっています、

本来なら、厳しく首都圏1都3県の人流・飲食を規制すべきです、、、

五輪もあり、一般人だけを規制するのを躊躇する政治家の気持ちも察しますが、、、

                   陽性率  検査数  新規陽性者数
3月21日  2.3% 375025  8765人 ※21日緊急事態宣言全面解除
3月28日  3.0% 364712 11211人
4月4日    4.1% 383080 16018人 ※大阪・兵庫・宮城にまん延防止措置等適用
4月11日  5.4% 381306 20536人
4月18日  5.8% 456329 26426人 ※大阪府、緊急事態宣言発出を政府に要請
4月25日  6.0% 539640 32585人   ※大阪東京他、4月25日~緊急事態宣言発出
5月 2日      6.4%    542061   34811人
5月9日    7.8% 457873   35802人  ※緊急事態宣言5月31日まで延長・地域拡大
5月16日  6.8%    658101 44961人    ※5月16日北海道、広島、岡山に非常事態宣言
5月23日    5.5%  659869 36286人 ※5月23日から沖縄に緊急事態宣言
5月30日  4.6%    589322 27400人 ※緊急事態宣言6月20日まで再延長
6月6日    3.1% 602455 18649人
6月13日  2.9%    467753   13499人 
6月20日  2.5% 411848   10178人 ※6月20日沖縄以外の緊急事態宣言解除
6月27日  2.6% 405628   10457人  ※小池知事休養中
7月4日    2.6% 416705 10919人 ※都議選で自民党実質敗北
7月11日  3.4% 394418 13314人 ※東京12日より4回目の緊急事態宣言
7月18日  4.1% 474414  19742人  
(厚労省HP日報から算出)

◆緊急事態解除の目安数と最新の感染者数

もともと、緊急事態宣言解除の目安として独酌酔言的に独自に設定した人数

仮に大阪のレベルで解除可能だとしたら=
1日の新規感染者数が大体10万人当り@2人が目安、

先週あたりから、緊急事態宣言発出の目安に転じてしまいました、

19日まででは東京、神奈川、大阪、北海道、沖縄が解除目安を上回る数字を示しています、

福岡も危険ゾーンへ入りつつあります、

今後、全国で拡大が始まれば、あまり意味のない数字になりそうです、

次のピークが過ぎればまた活用できかもしれません、

とりあえず今週は掲載しておきます、

先週の各エリアの状況(解除の目安人数)、

            人口      解除の目安 先週の最大値
東京都 1395万人 279人 1410人(7/17) 
神奈川県 906万人  181人 539人(7/17)
大阪府  885万人    177人    380人(7/17) 
愛知県  752万人 150人  94人(7/18)    
福岡県  513万人 103人  94人(7/14) 
北海道  527万人 105人  111人(7/17) 
広島県  284万人  57人   17人(7/18) 
岡山県  188万人     38人   19人(7/15) 
沖縄県  146万人  29人   83人(7/14)

◆高齢者のワクチン接種は頭打ち、一般も含めた加速が必要

すでに高齢者と一般接種が混在し始めているので、

高齢者への7月末接種完了があまり意味を持たなくなってきました、

菅さんにとっては都合がいいのでしょうが、ここも引き続き数字を追っておきましょう、

7月19日(月)までのワクチン接種高齢者の総数は約4951万回(前週4355万回)程度、

1週間の高齢者接種回数は約596万回、スピード鈍化傾向がはっきりしてきました、

これはワクチン供給が一時滞ったこともありますが、

基本的にはワクチン接種忌避者がいらっしゃるので、そろそろ限界効用逓減の法則が適用されていくので、やむなしかと感じます、

しかし、ワクチン接種の効果と思われる数字も出てきています、

60代以上の入院者数は確実に減ってきています

まさにワクチンの効果と考えられます、

今後は一般接種も含め、接種総数を維持し続けることが感染抑制には肝要です、

       高齢者の累計回数 この1週間の回数

5月10日  約42万回
5月16日  約 98万回    56万回
5月23日  約234万回  136万回
5月30日  約498万回  264万回
6月6日         約900万回  402万回
6月13日  約1520万回  620万回 
6月20日  約2180万回  660万回
6月27日  約2805万回  625万回
7月 4日      約3539万回  734万回
7月12日  約4355万回 816万回 ※ここだけ8日間集計
7月19日  約4951万回 596万回
(首相官邸HP発表数字)

7月末まであと13日、

一応、菅さんの公約=7月末までに高齢者3600万人の接種完了の進捗状況を確認しておきましょう、

高齢者3600万人×2回を完了するのに必要な1日@接種回数は、

7200万回-4951万回÷残り13日間=1日@約173万回接種、

100%接種は難しいので、仮に80%接種完了を現実的な目標に置き換えると
(官僚はずいぶん前にこれを黙って勝手に行っていますが、、、)

80%接種の場合の接種回数5760万回、現状の接種回数4951万回、

現状の達成率は86%、これはまずまずの数字といえるでしょう、評価します

5760万回-4951万回÷残り13日間=1日@約62万回接種、

これは現実的な数字、高齢者80%接種が見えてきています、

再度書きますが、ここで手綱を緩めずに一般接種と合わせて総接種回数を増やし続けることが大切です、

どこまで接種数を上げられるか?

これが2021年のCOVID-19との闘いの焦点になるかもしれません、

◆ワクチン接種の全体像、マスク着用不要はいつ?

いつマスクを外せるのか?

今週もワクチンメーターを掲載しておきます、

19日までの総接種回数約7005万回、
仮に70%の人が接種を希望するとして、
かつ、70%接種で感染拡大が治まるとした場合の計算、

(必要接種数) 1億2536万人×0.7×2回接種=1億7550万回の接種が必要

(1日の接種数) 仮に今後の1日接種平均回数を90万回と仮定すると

(1億7550万回-7005万回接種済)÷1日90万回接種=117日

今日から117日後は、、、2021年11月12日です、

これは、政府が示しているワクチン接種進捗の目途と符合します、

マスク着用推奨や3密回避規制が解除されるのは、やはり2011年末が一つの目途のようです、、、

希望的観測ですが、、、

ホントにこうなれば2022年は生活様式がゴロっと変わるかもしれません、元に戻れる??

ぜひ、そうなって欲しいです、

◆感染拡大にもかかわらず英国が規制緩和へ、『肉を切らせて骨を切る』

7月1日には1日の感染者数が約2万8000人になり、

直近では1日5万人を超える感染者が出ている英国ですが、

ジョンソン首相は19日にイングランドで行われているロックダウンをほぼ解除しました、

感染者の数字を見ると、日本ではとても考えられない処置です、

さて、この狙いは???

今回の決断のもっとも大きな要因は『死者数が少ない』ということのようです、

英国のワクチン接種率は68%(2回目完了)、

これが効果を発揮して、死者数抑制(それでも1日60人前後)に成功しているようです、

そこで、ジョンソン首相が指示した考え方は、、、

ここで規制を解除して感染者数が増えても、死者数はある程度コントロールできる、

感染者は1日10万人に達するかもしれない、という認識しながらも、

規制解除することで社会活動を元に戻し、感染者が急激に増えることで、集団免疫への期間を短く済ませよう!

ということのようです、

最小の犠牲で多くの利益を得る、という合理的な発想??

面白い表現がこの記事に乗っていました、

現在の規制は、『小さなハエを大きなハンマーで潰し、テーブルまで壊しているようなものだ』

なるほど、言い得て妙です、

さて、一人も犠牲も容認しない、という日本政府の基本姿勢、道徳的な日本人気質、

日本人はこの『肉を切らせて骨を切る』的な積極策をどう考えるのでしょうか?

英国の今後の動向がとても興味深いです、

◆朗報!!ついに国産治療薬が承認されました(19日)

19日夜、厚労省は軽症のCOVID-19患者への治療薬を承認しました、

これは凄いことです!!

承認されたのは、中外製薬が承認申請していた「カシリビマブ」と「イムデビマブ」の2つの治療薬

これは昨年トランプ元大統領が受けたことでも話題になった『抗体カクテル療法』に使うもので、

2種類の薬を同時の投与することで、異なった2つの抗体の働きでCOVID-19を抑え込む薬です、

軽症時に投与する薬のようで、臨床実験では重症化を70%抑制できると報告されています、

これは大きな戦力ですね、

重症化を防ぐ=死者を減らす、ということですから、

ワクチン接種との両輪でCOVID-19との闘いを有利に進めることができるようになるかもしれません、

こういう治療薬が出てくると、日本でもジョンソン首相の積極策のような考え方も台頭するかもしれません、

最小の犠牲で最速の社会活動再開を手に入れる、『肉を切らせて骨を切る』、

さて、菅さんはどう考えるのでしょうか?