テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事91~全国の陽性率は14.1%!完全な感染爆発、五輪開催中に東京都1日@5000人超!中等症では入院できない!?

2021年08月10日 | コロナウイルス2020

なるべく分かりやすく!コロナウイルスの事91~全国の陽性率は14.1%!完全な感染爆発です、五輪開催中に東京都1日@5000人超!中等症では入院できない!?

【今週のまとめ】

先週の全国の陽性率が14.1%、、、もちろん過去最悪の数字です、

五輪開催中の東京都の1日@新規感染者数はついに5000人超

8月2日(月)緊急事態宣言発出も五輪ムードが押し切ったカタチ、

国内ワクチン接種は1億回に迫るも、

強力なデルタ株の勢力は治まらず、ラムダ株も登場、

政府は中等症患者を自宅療養にすると発表!!あら~、、、

2週間後にはパラリンピックが始まります、

◆陽性率はついに14.1%に

2020年春頃、WHOはたしか『陽性率が12%を越えると、その検査結果は必ずしも充分とは云えない』という意味のコメントを出しています、

陽性率が高いと、その結果は全体像を正確に示していない

検査の網に掛かっていない陽性者が他にもいる

という状態かもしれないと云うことです、

先々週の日本はこの状態の一歩手前でしたが、、、

先週はついに陽性率14.1%、

もうどれだけの人が感染しているのか?正確には分らない

市中感染も拡がっていく、、、そんな状態に入ってしまいました、

先週は検査数も少し増えていますが、陽性者は1.5倍に、もうこれは止められません、

単日ですが、8月9日(月祝)の陽性率はなんと33%!!

検査した人の3人に1人が陽性でした、、、

ワクチン接種の進行も、

基本的感染防止対策(マスク着用・3密回避・手指の消毒)も、

酒類販売抑制も、、、

デルタ株には敵わなかったカタチです、

                   陽性率  検査数  新規陽性者数
3月21日  2.3% 375025  8765人 ※21日緊急事態宣言全面解除
3月28日  3.0% 364712 11211人
4月4日    4.1% 383080 16018人 ※大阪・兵庫・宮城にまん延防止措置等適用
4月11日  5.4% 381306 20536人
4月18日  5.8% 456329 26426人 ※大阪府、緊急事態宣言発出を政府に要請
4月25日  6.0% 539640 32585人   ※大阪東京他、4月25日~緊急事態宣言発出
5月 2日      6.4%    542061   34811人
5月9日    7.8% 457873   35802人  ※緊急事態宣言5月31日まで延長・地域拡大
5月16日  6.8%    658101 44961人    ※5月16日北海道、広島、岡山に非常事態宣言
5月23日     5.5%  659869 36286人 ※5月23日から沖縄に緊急事態宣言
5月30日  4.6%    589322 27400人 ※緊急事態宣言6月20日まで再延長
6月6日    3.1% 602455 18649人
6月13日  2.9%    467753   13499人 
6月20日  2.5% 411848   10178人 ※6月20日沖縄以外の緊急事態宣言解除
6月27日  2.6% 405628   10457人  ※小池知事休養中
7月4日    2.6% 416705 10919人 ※都議選で自民党実質敗北
7月11日  3.4% 394418 13314人 ※東京12日より4回目の緊急事態宣言
7月18日   4.1% 474414  19742人  
7月25日    7.0%     386623  27234人 ※東京五輪開幕
8月1日  10.5% 580346  61157人   ※8月2日より6都府県に緊急事態宣言
8月8日  14.1%  646433 90958人 ※五輪閉幕
(厚労省HP日報から算出)

◆画に描いたような展開、東京の新規感染者は五輪に合わせて急拡大

第4波の大阪の感染状況から独酌酔言的に予測した東京の感染ピークは1日@1953人、

東京はこの予想ピークを軽々と越えて異次元へ、

8月5日には1日@5042人とピークを打ちました、

さらに今週はこれを越える可能性があります、

そろそろ減少に向かって欲しいという気持ちで一杯ですが、

五輪開催の心理的影響を考えると、残念ながら少なくとも今週も増え続けると考えます、

東京のピークを神奈川にあてはめると、仮想ピークは3326人、

まだまだ差がありますが、これは危険です、

神奈川も爆発的に増える可能性がある、と観るべきです、

首都圏はとっても危険な状態が続きます、

大阪は第4波レベルですが、これも一気に増えるかもしれない、

近隣の兵庫や京都、滋賀も過去最高を更新していますので危険な状態です、

◆ここまで拡大した要因は?

文字通り、最悪のタイミングです、

先週と同じ内容ですが再掲、

強力なデルタ株!(感染力、重症化率とも心配) ⇒

五輪開催(無観客も気の緩みは否めない) ⇒

それによる20~50代の気の緩み(若い人たちも重症化しています!) ⇒

そして、その年代で遅れたワクチン接種
(もちろん高齢者からの接種は正しかったけど、、、)

強力な敵が出現したのに、防御姿勢が甘くなる気分高揚の五輪観戦、

長い不自由な生活に不満が溜まっていた働き盛り層の気が緩みました、

この3週間の東京都の年代別感染者割合、

先々週の東京の年代別感染比率、

先週の同じグラフ、

そして、今週のグラフ、

7月~8月の感染者の年代構成はほぼ固まりましたね、

20代~50代、働き盛りの方が感染のメイン

ワクチン接種が進行、感染回避志向が強い60代以上の感染がこれだけ少ないのが驚きです、

◆ワクチン接種、高齢者は5936万回

8月2日(月)までのワクチン接種高齢者の総回数は約5936万回(前週約5740万回)、

1週間の高齢者接種回数は約196万回(前週399万回、前々週390万回)、

高齢者に限った2回完了が80%となりました、

高齢者への対応は目標達成と云っても良いでしょう、

       高齢者の累計回数 この1週間の回数
5月10日  約42万回
5月16日  約 98万回    56万回
5月23日  約234万回  136万回
5月30日  約498万回  264万回
6月6日         約900万回  402万回
6月13日  約1520万回  620万回 
6月20日  約2180万回  660万回
6月27日  約2805万回  625万回
7月 4日      約3539万回 734万回
7月12日  約4355万回 816万回 ※ここだけ8日間集計
7月19日  約4951万回 596万回
7月26日  約5341万回 390万回
8月2日    約5740万回 399万回
8月9日    約5936万回 196万回 ※ここは4日間の数字、連休の影響?のんびりしています
(首相官邸HP発表数字)

◆全世代での接収数は9965万回

国内での総接種回数は約9965万回
(連休のためか、今日10日現在でも8月5日までの集計しか発表されていません)

2回接種完了者は約4156万人、全国民の32.7%に達しています、

ワクチン接種が進んで感染拡大に歯止めがかかると期待されていますが、

現状は真逆の感染拡大中、

20代~50代のワクチン接種が急がれますが、これがなかなか進まない、

総ワクチン量の問題というよりは、ワクチン接種忌避者への対応が課題かと考えます、

海外(米国やフランス)ではいろんなカタチで(限定的なシチュエーションで)ワクチン接種の義務化が試みられていますが、反対も多い、

もちろんワクチン接種は国民の権利であり、義務ではありません

日本でも強制はされていません、

しかし、ワクチン接種忌避者の中にはデマやフェイクニュースを盲信している方も少なくありません、

これは残念、

こういうパニックの時には必ずデマが発生します、残念です、

正しい情報を見分けるチカラ

ワクチン接種にかかわらず、これからの複雑な世界を正しく生きていくのに必要なチカラです、

◆接種スピードとマスクを外せる日

いつマスクを外せるのか?

あまり変り映えはしませんが、今週もワクチンメーターを掲載しておきます、

1日@100万回接種、接種目標を全国民の80%に設定します

8月8日までの総接種回数約9965万回、
仮に80%の人が接種完了でマスクが外せるとすると、

(必要接種数) 1億2536万人×0.8×2回接種=2億57万回の接種が必要

(1日の接種数) 仮に今後の1日接種平均回数を100万回と仮定すると

(2億57万回-9965万回接種済)÷1日100万回接種=101日

今日から101日後は、、、2021年11月17日です、

希望的観測ですが、、、

2022年念頭にマスク着用解除!!なんていうニュースが流れるかもしれません、

◆でも、不安要素も

そんな希望的観測の前に立ちはだかるのがデルタ株です、

そのパワーはこんな感じ、

これも先週の再掲ですが、ワクチン接種がある程度進んだ国でも、再拡大が始まっています、

米東部の集団感染 4分の3はワクチン接種済 重症化例は少なく』、

ワクチン接種で重症化は防げるものの、感染自体は拡大するということです、

ワクチンの理屈ではそういうことなので正しいニュースです、

さらにデルタ株の後釜、ペルーで最初に確認され南米で拡がりつつある“ラムダ株”も発生しています、

ラムダ株の詳細は未だ不明ですが、、、

いやはや、COVID-19との闘いは持久戦になりそうです、

◆感染急拡大の中、入院できない中等症患者!?

8月に入って政府はコロナ患者の入院処置対応についての方針転換を発表

軽症・中等症患者は原則自宅療養を打ち出しましたが、

野党はもちろん自治体、公明党や与党内からも反発が続出(そりゃそうでしょう)

一旦は強気に出た菅さんでしたが、世論に押されるカタチで再度方針転換、

中等症でも原則入院、軽症でも状況により入院と事実上の方針撤回となりました、

この経緯はどのメディアでもたくさん報道されているので、深追いはしませんが、

以下の4点を書いておきたいです、

① これは政治判断です

 この入院を重症患者に絞るという判断は、医学的科学的見地から下された判断ではありません

病床の逼迫という社会的事象に対して、官僚が発案し、政治家が決定を下した事案です、

つまり、菅さんの責任でこの施策を実施すると明言したわけです、

これだけでも、政治家としての技量・度量を疑うのに充分です、

ベッドが足らないから『重症の方を重点的に』というのは官僚の都合の良い考え方です、

実質は中等症以下の患者の方を切り捨てる、という事実が残ります

そこのところを菅さんは見誤った、、、残念な方です、

② なぜ病床が逼迫しているのか?という問題の本質に誰も答えていない

そもそも、なぜベッド数が足らないのか?

日本は1人当りのベッド数がダントツに多い国です、

コロナ患者の数も海外諸国に比べると、まだまだ少ない、

この状況でベッド数が逼迫するのはなぜなのか

昨年から問題視されているこの現象に、

政府も官僚も医師会も自治体も、明確に答えている所はありません

実はワタシも正確には分っていません、

今まで語られてきたのは、

一般治療との物理的な棲み分けが困難な小規模病院が多い
これまでの厚労省によるベッド数削減政策の影響
(保険支出削減、病院の療養施設化防止=これはこれで正しいのだが)
パンデミック対応を統括する組織がない日本の体制

他にも原因があるかもしれません、

どなたか、ここのところを解説して欲しいです、

できれば、統合的な解決政策を提案して欲しいです、
(今は自治体の努力でベッド数を増やしている)

③ 自宅療養の実態は?

一言で自宅療養と云っても、中等症患者となると寝ているだけでは治りません

薬の投与も必要だし、状況に寄れば診断機器や治療機器を使用しなければなりません、

これが本当に本人や家族、少しの医療支援で実現できるのか?

甚だ疑問です、

この自宅での医療支援システムを確立せずに、いきなり自宅療養というのは無茶というものです、

④ 自宅で重症化した場合の救済システムが日本にはない!

そして、もっとも危険なのがこの問題、

自宅療養の患者が重症化した場合の医療支援システムが日本にはないということです、

中等症の患者の容態が急激に悪化することがあるのはコロナの特徴の一つです、

急激な重症化、これに対応する(迅速な入院)一元的なシステムが日本にはありません、

現実は保健所やかかりつけ医が個別に患者の容態を観察し、入院要請するしかないのです、

これだけ感染者が増えてしまうと、すべての自宅療養者に観察・速効対応の目がいきとどくのか?

結果は目に見えています、

第4波の大阪や兵庫では多数の方が入院できずに亡くなっています

もちろん、根源的な問題はベッド数不足ですが、

それでも、自宅療養者がいる以上、重症化時の支援システムをしっかり作り上げるのが国と行政の責任です、

菅さんがいつも犯す間違いですが、

一見、正論に思える名文だけを淡々と発表して、

その裏・下層に潜む根源的な問題にまともに答弁しない姿勢が不信感を生んでいます、

今回はさすがに与野党共に、『中等症患者=自宅療養』にダメ出ししました、

当たり前と云えばそれまでですが、、、

こういうことさえ、なんとなくスルーしてしまう政権が出来上がってしまうこともあり得ます、

いつも反対反対だけの野党と批判されようが、

やはり、アカンことはアカン!!と叫んでください、

さて、2週間後にパラリンピックが始まります、

またもや、9月も緊急事態宣言延長!?となりそうな雲行きです、



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