中学入試・算数の小部屋

中学入試に出される算数の問題は、一般の人にとっても、なかなか良くできた脳トレです。

公倍数に関する文章題(複数の花火の打ち上げ回数と音の回数)・解説

2013年08月26日 | 中学受験算数・解き方
各設問に取りかかる前に、それぞれの花火の、最後の1発が何分後に聞こえるかをまず考えます。
「概要」で述べたように、植木算の考え方で求めます。

Aの花火
2分×(50-1)=98分後

Bの花火
3分×(50-1)=147分後

Cの花火
5分×(50-1)=245分後

では順に各設問を解いていきましょう。

(1)
Aは2分ごと、Bは3分ごとに聞こえるので、2と3の最小公倍数ごとに聞こえるということです。
最小公倍数は6なので6分ごとに聞こえます。
Aが先に終わるので、Aの最後の音が聞こえるまでの98分間について考えます。
98分÷6分=16あまり2分
植木算の考え方から、聞こえるのは16+1=17回です。
答え 17回

(2)
(1)と同様に解き進めます。
2と5の最小公倍数は10なので、10分ごとに同時に聞こえます。
Aが先に終わるので98分までについて考えます。
98分÷10分=9あまり8分
植木算の考え方から、聞こえるのは9+1=10回です。
答え 10回

(3)
(1)(2)と同様に解き進めます。
3と5の最小公倍数は15なので15分ごとに同時に聞こえます。
Bが先に終わるので147分までについて考えます。
147分÷15分=9あまり12分
植木算の考え方から、聞こえるのは9+1=10回です。
答え 10回

(4)
2と3と5の最小公倍数は30なので30分ごとに3発が同時に聞こえます。
Aが最初に終わるので98分までについて考えます。
98分÷30分=3あまり8分
植木算の考え方から、聞こえるのは3+1=4回です。
答え 4回

(5)
それぞれの花火について、次のような分類をしておくと分かりやすいです。

まずAについて考えてみましょう。
AとBが同時に聞こえる回数・・・17回
AとCが同時に聞こえる回数・・・10回
3発同時に聞こえる回数・・・4回【答えア】
以上より次のことが分かります。
AとBだけが同時に聞こえる回数・・・17-4=13回【答えイ】
AとCだけが同時に聞こえる回数・・・10-4=6回【答えウ】
さらに次のように考えます。
Aだけが聞こえる回数・・・50-(4+13+6)=27回【答えエ】

Bについても同じように考えていきます。
AとBが同時に聞こえる回数・・・17回
BとCが同時に聞こえる回数・・・10回
3発同時に聞こえる回数・・・4回【答えア】
以上より次のことが分かります。
AとBだけが同時に聞こえる回数・・・17-4=13回【答えイ】
BとCだけが同時に聞こえる回数・・・10-4=6回【答えオ】
さらに次のように考えます。
Bだけが聞こえる回数・・・50-(4+13+6)=27回【答えカ】

Cについても同じように考えていきます。
AとCが同時に聞こえる回数・・・10回
BとCが同時に聞こえる回数・・・10回
3発同時に聞こえる回数・・・4回【答えア】
以上より次のことが分かります。
AとCだけが同時に聞こえる回数・・・10-4=6回【答えウ】
BとCだけが同時に聞こえる回数・・・10-4=6回【答えオ】
さらに次のように考えます。
Cだけが聞こえる回数・・・50-(4+6+6)=34回【答えキ】

以上をまとめます。
(その1)1発の花火だけが聞こえる回数
【エ】+【カ】+【キ】=27+27+34=88回

(その2)2発の花火だけが同時に聞こえる回数
【イ】+【ウ】+【オ】=13+6+6=25回

(その3)3発の花火が同時に聞こえる回数
【ア】=4回

88+25+4=117

答え 117回

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