今場所の大相撲は横綱2人が休場、大関豪栄道も負け越しで、来場所は大関陥落となった。 大関貴景勝も3敗を喫し、結局最後まで優勝の行方を左右する幕尻(17枚目)の徳勝龍が14日目の正代との直接対決で勝って、千秋楽を迎え、本来なら千秋楽は横綱不在の場所で大関同士の取り組みを敢えて無くし、朝の山に敗れて3敗となった貴景勝との取り組みとなった。
貴景勝はすでに優勝はない状態で千秋楽を迎えての優勝候補力士との仕切りだ。
もう、この取り組みからしても、優勝を濃厚にしたと言っても良いだろう。
正代も千秋楽で何とか2敗を維持したけど、やはり今場所の勢いを千秋楽まで維持した徳勝龍が断然有利だろうと予想していたけど、見事に予想通りの展開となった。
33歳まで平幕どころか、十両力士である。 十両時代が長く、さらに十両優勝も果たせない相撲人生で、幕内の最下位の幕尻17枚目にしてこの快挙を成し遂げた。
横綱不在、大関は豪栄道と貴景勝のみ。 今場所は初日から大荒れの場所で、関脇高安、6枚目に後退した元大関栃ノ心なども今場所も精彩を欠いている。
豪栄道は今場所で大関の地位から陥落して来場所は関脇だ。
そうした中で初日から調子の良い力士が横綱、大関を破って連勝する面白い展開になった。 人気の遠藤も2横綱、1大関を破り会心の出だしだったけど、結果的には8勝6敗と何とか勝ち越しが出来た程度の成績で終わっている。
その中でも正代は14日目まで2敗を保って千秋楽でも2敗を守り、1敗の徳勝龍の勝敗次第では優勝決定戦で優勝を狙うことも可能だったけど、やはりこの徳勝龍の運と気迫は優勝を逃してた貴景勝の相手ではない。
どちらが大関が見間違うような完璧な相撲を取り切った。
今場所で目を見張るのは炎鵬だろう。 この小さな体で堂々と正面から大型力士をなぎ倒す相撲は圧巻だ。 以前のような逃げ廻るような相撲とは違って、正面からぶつかって勝つ相撲は相当な努力や研究のたまものだろう。
来場所からもこの炎鵬の相撲を見逃すことが出来ないと思った。
鶴竜、白鵬はもう引退が見えている。 特に、鶴竜は一年6場所で半分も休んでいる横綱??ではないか。 休み癖の横綱はすでに横綱ではない。
まっ、こうした状態では横綱と言う地位に居ることは難しいだろうと思うのである。
白鵬も今年で最後の現役だろうといろいろと取りざたされているし、 恐らく、オリンピックが終わり、今年最後の場所を終えると引退するだろうと予想出来る。
日本国籍を取得して、年寄り株も十分に持っているし、親方として部屋を持つことが出来る条件を備えることも出来た。 恐らくだけど、今年で力士人生を終えるだろうと思える。
こうなると、今の大関、関脇、小結に居る力士は横綱を目指して健闘してもらわないといけない。 現状では横綱に匹敵するような力士が見当たらない。 今後は横綱不在の場所もあるだろうと思うのである。