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普通の生活の中での、思いついたこと、考えたこと。何かを表現したい、書いておきたいと思った時に、ココで発散しています。

正月から泥棒

2006-01-05 18:51:01 | ひとりごと。
3日の午後、祖父母の家に遊びに行った。娘たちをつれて、「こんにちはー」と玄関を開けたまではよかったが。
お正月のあいさつをして「これ少しだけど」とお年賀を渡し。
「おっきいおばあちゃんのおうち」とばたばたと走り回るこどもたち。
娘たちにとっては、曽祖父母にあたるのだ。
当年とって祖母90、祖父97である。
祖父は左半身が不自由である。が、二人とも元気にしている。

しかし、どことなく沈んでいる。家の中もしんとしている。
正月なのに、毎年のような華やぎがない。
茶の間で、みんなでお茶を飲んでいると、祖母がぼそっと言った。

「・・・おばあちゃんち、今朝どろぼうがはいったとよ。」
「・えっ・・・」返す言葉もなし 人間驚くと言葉につまるものである。

「引き出しやらみんなあけられて、みんな出されてしまって。」
「・・・いくら、とられたのよ・・・」
「・・・ええと・・・そこいらへんにあった小銭だとか、2万ちょっと。
金庫は持って行かれなかったから」被害はあまり大きくなかったらしいが。

何でも明け方に入ったらしいのだが、寝ていてとんとわからなかったという。
命に別状がなくて何よりである。

すっかりしょげているので
「厄落としだと思えばいいから。今年の悪いことはもうこれでしまいだから」
と言って一生懸命励ましたんだけど
そうしたら祖父が
「そうかー どろぼうさんがやくをもっていったかー」と少し笑ってくれた。
祖父は要介護4である。杖をつかないと歩けないし 湯のみを持つのも大変なのである。
その祖父を腰の曲がった祖母が世話しているのである。

泥棒よ きっと金に困ってのことだろうとは思うに察する
盗みに入るのに盆も正月もないのだろう 逆にねらい目とふんだか。

でも。
こんな年寄り夫婦が身を寄せ合って暮らしているところへ入るってのは
許さないよ。いったい何なわけ?ほんとに、情けないよ。

そんなになっても「今年は少しだけど」といって子供らにお年玉をくれた。
断ったのだが「いいから持っていき」とあまりに言うのでありがたく頂戴した。
帰ってあけてみて涙が出た。
千円札が2枚ていねいにたたまれていた。
おじいちゃんおばあちゃん。ありがとう。大切にするよ。

でも、もしも見つかったら、どうするつもりだったか。それを思うと、
私はもう怖くて恐ろしくて。とんだ正月になってしまって、祖父母が気の毒で。

もう、この世の中って何だろう。年寄りだとか子供だとか
弱いところ弱いところとターゲットにして。
ねらわれるほうが悪いだとか 隙をみせるからいけないだとか
そんな屁理屈は通らないよ。絶対に。
悪いのは、悪いことをした者である。
犯罪をおかした人間が、悪いのである。
世間のせいだとか心の闇だとかバカ言ってんじゃないよ、である。

つかまったらただですむと思うなよ泥棒。

世の中なめてんじゃないよ。

90と97の年寄りから金とって逃げてあんたは幸せか。

ああ、情けない。ほんとに、情けないよ。

とんだ年明けだが、命あっての物だね、祖父母の周りに何倍もいいことが起こると信じて、
近々初参りに行ってよく拝んでこようと思う。。


お読みいただいたみなさま、戸締りどうぞ気をつけて。

今年も宜しくお願いいたします。








コメント (2)
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