渋谷駅の地下街で、友達を待っていた。少し、待つことになりそうなので、
柱のそばでぼうっと佇みながら、行きかう人々を見ていた。いつも、混んでいる地下街。
しばらくして、「あの、すみません。」と男性が声をかけてきた。
きちんとした身なりで、ごく普通の中年男性が、ややぎこちない感じで立っている。
「はい、なんでしょう?」道でも聞かれるのかと思った。
渋谷の地下って、わかりずらいから。
「…僕は、小説を書いているんですが、あなたが立っているところをしばらく見ていてもいいでしょうか」
反射的に「ええっと、ちょっと友達待ってるんで。もう、行かないといけないので、すみません」と即お断わりしました、だってナンパだと思ったんだもん。
「そうですか、どうも」と小声でその男性、しばらく視線がおいかけてくるのがわかって、なおのことちょっと怖かったりもして、急ぎ足でその場から立ち去った私。
ちょうど、待っていた友達が向こうから来たので、そのまま合流して喫茶店へいく。
事の顛末を話す。だって、話さずにいられないでしょう~びっくりしたし。
…あとあと、冷静になってみると、どうも見たことのあるようなお顔立ち。
もしかして、本当に小説家の方?しかも著名な?
でも、そういう方が渋谷の雑踏に佇むOLを見る必要が?
そういうところから、着想を得たりすることもあるの?
もし本当だったら、今ごろ「私」に似てる登場人物が原稿用紙の上に生まれていたかもしれない、
ああ、残念だった、
というハナシを友達にしたら
「まともな人だったら、名刺とかくれるんじゃないの」
「でもさ、たまたま名刺もってなかったとか?」
「名刺なくても、名乗るよね普通」
「有名すぎて信じてもらえないからあえて名乗らなかったとか?」
「…ねえねえ結局、残念がってるわけね?今から追いかけてみる~?」
「まさか!(笑)」←(でもちょっとその気にもなった、)
「で、誰に似てたのよその人」
友達がレモネードをジュコジュコと飲み干しつつ、核心を問う。
「…森村誠一。」
「ええっっっ!!!!!!!!!!!!」
まさか、ねぇ。
15年も前のハナシです。
その後 森村先生の代表作ともいえる「人間の証明」「野生の証明」「高層の死角」「分水嶺」など読み直してみたり、ちょっと意識してしまいました^^;
あの頃は長編小説をガンガン読みまくっていたけれど(^_^)v
今日この頃の愛読書→「おつまみ横丁」(^_-)-☆です 本っていうか^^;
…続編もついでに。
ps 画像は、現在の森村誠一先生です。お年を召してもすっきりと丹精なお顔だち。また、先生の作品を何か読んでみよう、と思っています。
(^^)/~~~
柱のそばでぼうっと佇みながら、行きかう人々を見ていた。いつも、混んでいる地下街。
しばらくして、「あの、すみません。」と男性が声をかけてきた。
きちんとした身なりで、ごく普通の中年男性が、ややぎこちない感じで立っている。
「はい、なんでしょう?」道でも聞かれるのかと思った。
渋谷の地下って、わかりずらいから。
「…僕は、小説を書いているんですが、あなたが立っているところをしばらく見ていてもいいでしょうか」
反射的に「ええっと、ちょっと友達待ってるんで。もう、行かないといけないので、すみません」と即お断わりしました、だってナンパだと思ったんだもん。
「そうですか、どうも」と小声でその男性、しばらく視線がおいかけてくるのがわかって、なおのことちょっと怖かったりもして、急ぎ足でその場から立ち去った私。
ちょうど、待っていた友達が向こうから来たので、そのまま合流して喫茶店へいく。
事の顛末を話す。だって、話さずにいられないでしょう~びっくりしたし。
…あとあと、冷静になってみると、どうも見たことのあるようなお顔立ち。
もしかして、本当に小説家の方?しかも著名な?
でも、そういう方が渋谷の雑踏に佇むOLを見る必要が?
そういうところから、着想を得たりすることもあるの?
もし本当だったら、今ごろ「私」に似てる登場人物が原稿用紙の上に生まれていたかもしれない、
ああ、残念だった、
というハナシを友達にしたら
「まともな人だったら、名刺とかくれるんじゃないの」
「でもさ、たまたま名刺もってなかったとか?」
「名刺なくても、名乗るよね普通」
「有名すぎて信じてもらえないからあえて名乗らなかったとか?」
「…ねえねえ結局、残念がってるわけね?今から追いかけてみる~?」
「まさか!(笑)」←(でもちょっとその気にもなった、)
「で、誰に似てたのよその人」
友達がレモネードをジュコジュコと飲み干しつつ、核心を問う。
「…森村誠一。」
「ええっっっ!!!!!!!!!!!!」
まさか、ねぇ。
15年も前のハナシです。
その後 森村先生の代表作ともいえる「人間の証明」「野生の証明」「高層の死角」「分水嶺」など読み直してみたり、ちょっと意識してしまいました^^;
あの頃は長編小説をガンガン読みまくっていたけれど(^_^)v
今日この頃の愛読書→「おつまみ横丁」(^_-)-☆です 本っていうか^^;
…続編もついでに。
ps 画像は、現在の森村誠一先生です。お年を召してもすっきりと丹精なお顔だち。また、先生の作品を何か読んでみよう、と思っています。
(^^)/~~~