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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その253)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<螽:シュウ、いなご、はたおりむし、きりぎりす>
・いなご:螽子(シュウシ)=いなごの子、
螽斯(シュウシ)=①イナゴまたはキリギリスの漢名。②子孫が繁栄すること。、土螽(ドシュウ)・阜螽(フシュウ)=虫の名、いなごの類(大字源)、螽蝗(シュウコウ)=いなご(字通)
・はたおりむし、きりぎりす:(“はたおりむし(機織虫)”はきりぎりすの異称)
<螽斯(きりぎりす)>、草螽(ソウシュウ)=はたおり・きりぎりすの類(大字源)
<螫:セキ、さ(す)、どく>
・さ(す):螫噬(セキゼイ)=螫齧(セキゲツ)=さすことと喰いつくこと
・どく(毒のこと):螫刺(セキシ)=毒で刺こと、螫虫(セキチュウ)=毒で刺す虫、螫毒=毒虫にさされた毒、毒螫
<蟄:チツ、チュウ、かく(れる)、とじこ(もる)>*チツ(慣用音)チュウ(漢音)
・かく(れる)、とじこ(もる):
蟄虫(チッチュウ)、蟄居(チッキョ)、蟄居屏息、蟄竜(チツリュウ)、蟄伏、蟄懐、蟄戸、蟄蔵(チツゾウ)=地中にこもる、あなごもり
<蟇:バ、マ、バク、がま、ひきがえる>*バ(漢音)マ(呉音)バク(漢音) *現行音にないが、“バク”に対して“マク(呉音)”あり。
・がま、ひきがえる:
蝦蟇(ガマ)、<蟇蛙(ひきがえる)><蟇股(かえるまた)>=蛙股
・その他:
<蟇子(ぶゆ)>
(参考)なぜ<蟇子>が“ぶゆ”という当て字なのか、わかった。
・「蟇」の別体字が「蟆」(対象外?)・・・この、「蟇・蟆(バク・マク音)」に、“ぶゆ”の意・読みがある(大漢和・大字源)
・蟆子(バクシ)=ぶゆ、ぶよ、ぶと(大漢和・大字源)、ぬかか(漢字源)
・蟆子=蟇子(バクシ)→<蟇子(ぶゆ)>となっているんだ・・・👍
<螻:ル、ロウ、けら、おけら>*ル(呉音)ロウ(漢音)
・けら、おけら:螻蚓(ロウイン)=けらとみみず=螻螾(ロウイン)、
螻蟻(ロウギ)=けらとあり(*つまらぬもののたとえ)、「螻蟻潰堤」=小隙沈舟、
<螻蛄(ロウコ)けら>=天螻(テンロウ)←大字源。
・その他:地螻(チロウ)=みずち *天螻と地螻・・・逆の意味のような気がするが、ノートではこうなっていた。要・追加調査かも。
<追加補筆(20160508)>
*「天螻」:大字源では“けら”、字通では“こがねむしの幼虫、すくもむし” *地螻:みずち(大字源)
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