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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その266)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<諢:コン、ゴン、たわむ(れ)、おど(け)>*コン(慣用音) すべて“コン”読み熟語
・たわむ(れ)、おど(け):諢話=落とし話、ふざけ話、諢衣=戯言(ざれごと)をかいた衣、諢語=おどけ、諧謔の語、
諢名=あだな、異名、綽名
<諞:ヘン、へつら(う)>
・へつら(う):諞佞(ヘンネイ)=口先上手、口がうまい。諞言=巧みな言葉、
*「諞」は、現代用語では“かたる、あざむく”意の熟語で使われている由・・・
「諞嘴(ヘンシ)」=口先で人をだます(詐欺用語)、「諞術(ヘンジュツ)」=こしらえごと、かたりごと。「諞人(ヘンジン)」=人を欺く、巧みに人をごまかし利用する
<諡:シ、おくりな、よびな>*漢検2「よびな」訓読み掲載ナシ
・おくりな、よびな:
諡号、賜諡、贈諡、勅諡、諡法=おくりなのつけ方・・・
<謗:ボウ、ホウ、そし(る)、そし(り)、うら(む)>*漢検2「うら(む)」訓読みナシ(意味欄にはあり)
・そし(る)、そし(り):
謗言、毀謗、謗毀、讒謗、誹謗・・・
・うら(む):(そしりうらむ意なので、そしる意の熟語でもある)怨謗、謗怨、謗恨
<謫:タク、チャク、つみ(する)、なが(す)、せめ(る)、どが>*タク(漢音)・チャク(呉音) *チャク音熟語見当たらず。
・つみ(する)、なが(す):
謫居(漢検2:タッキョ、他辞典:タクキョ)、
謫所、遠謫、竄謫、謫落、謫徙(タクシ)、遷謫、配謫、貶謫、流謫(ルタク・リュウタク)、謫罰=過ちを罰する、謫仙=天上の仙界から降ろされた人
・せめ(る):謫発=誤りをせめたてる
・とが:謫咎(タクキュウ)=とが
<謾:バン、マン、あざむ(く)、あなど(る)、おこた(る)>*バン(漢音)マン(呉音)*バン音熟語見当たらず。
・あざむ(く):
欺謾=欺瞞、
謾語=うそ、いつわり、でたらめ。
謾欺=あなどりだます(字通)あざむく(大漢和)、謾誕=いつわり=
誕謾(タンマン)
・あなど(る):謾易=あなどる、謾欺、謾侮(マンブ)=あなどる
・おこた(る):謾怠
<謨:ボ、モ、はか(る)、はかりごと>*ボ(漢音)モ(呉音) ほとんど“ボ”音熟語
・はか(る)、はかりごと:遠謨、淵謨、深謨、謨猷(ボユウ)=はかりごと、
謨訓(ボクン)=国家の大計、後王の模範となる教戒、謨臣・謨士=深いはかりごとを蔵する臣・士、謨慮、
宏謨、聖謨、廟謨、謨範(ボハン・モハン)=手本・模範(大字源)
<譁:カ、かまびす(しい)、やかま(しい)>
・略。諠譁・・・
<譌:カ、なま(る)、なま(り)、いつわ(る)、あやま(る)>
・なま(る)、なま(り):(=「訛」と同じ)譌語、譌音
・いつわ(る):譌火=怪火、譌言=いつわりごと
・あやま(る):譌雑(カザツ)=あやまり乱れる、譌舛(カセン)=あやまり、譌字=誤字、譌謬(カビュウ)=あやまり
<譏:キ、そし(る)、せ(める)>・そし(る):謗譏、詆譏、讒譏、譏謗・・・
・せ(める):譏譴(キケン)=せめる
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