翻訳者の散歩道

  ☆ 法律翻訳者の思考のあれこれ ☆
(「翻訳者になりたい人のためのブログ」を統合し「第ⅡBlog〇〇編」と表記)

あぁ、六法

2006年11月10日 | 法律

六法も、そろそろ2007年版に買い換える時期かなーと思って、改めて今年(06年)のを眺めたら・・・

そうです、すべて口語体になっていたのですね。。。 

注1:六法=憲法、民法、刑法、商法、民訴(×眠訴^_^;)、刑訴
注2:模範六法(06年度版)には「旧商法」掲載あり。

昨年(05年)に商法が全面的に改正されたのを機にすべて口語体に変身しました。(何と60年以上かかったそうです)

私が学習していた頃は漢字とカタカナの読みにくいもので、最初は「法律の世界は古色蒼然」と半ば感動し、半ばあきらめ!の境地でしたが、「慣れ」とはおそろしく、知らず知らずにその古色蒼然の文体に馴染んでいましたね。(笑)

六法の口語体は、ご存知の通り、憲法が一番最初。(敗戦・終戦→憲法改正→口語体)

そういえば、憲法をめぐって、以前、「英文が日本国憲法の原文であり、正文と呼ぶべきものでは?」という質問がありました。
つまり、日本語の憲法はその訳文にすぎない、と。  

注:日本は、GHQ、マッカーサー草案を基に、大日本帝国憲法を改正する形で日本国憲法を公布(11月3日=文化の日)。  

さらに注:GHQ=general headquarters=日本を占領した連合国軍の総司令部、MacArthurはその最高司令官。

うむむぅ、歴史的経緯からくるか。
おっと^_^; 帝国議会の議決を経て憲法が改正されたわけですから、日本文が正文です。

この点、最近英文で登場してきた法律には「日本文が正文」の類いの注書きがありますね。(^_^)

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模範六法〈2007(平成19年版)〉

三省堂

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(おまけ)特許庁から、商標の「類似商品・役務審査基準」の改正が発表されました。詳細はこちらへどうぞ。

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