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「史劇で歴史を読み取る」シリーズ3

2009-09-22 00:49:36 | 엄태웅
表題のシリーズ記事、第三弾。
今回は、歴代の風月主(花郎の代表)の中で、誰が一番美男だったかというお話。
キム・ユシンは、太陽のような光り輝く風采だったということです。
「風采」とは、顔が美しいというのではなくて、体も含めた全体的な雰囲気が良いというイメージらしいです。
(長い記事)

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新羅最高の「美男風月主」は誰だったのだろうか
[史劇で歴史を読み取る] MBCドラマ <선덕여왕>
出処:新羅最高の「美男風月主」は誰だったのだろうか-オーマイニュース

ドラマ<善徳女王>で第15世風月主(代表花郎)選抜戦がほとんど終盤に入った。第3ラウンドの剣術審査の決勝戦でユシン(オム・テウン)とビダム(キム・ナムギル)の試合が「変に」ずるずる流れる様相を見るやいなや「すでに1勝を確保したユシンに1勝を与えようとする勝負操作ではないのか?」と疑ったチルスク(アン・キルカン)が「タイム」をかけて出てきたせいで決勝戦がしばらく中断されてしまった。

今進行しているドラマの中の風月主の競争では観察力(第1段階)、知識(第2段階)、剣術(第3段階)が核心基準として使われているけれど、その底辺では候補たちの容貌もやはり無視できない基準として作用していることを否定できない。

このように優れた容貌を持った俳優たちがドラマ<善徳女王>の花郎役を担うのは大きく2種類の理由があると見ることができる。最初に、最近の「美男」あるいは「花男」熱風をドラマが反映した結果と見られる。
二番目、どの時代でもかつての花郎を素材にしたドラマでは基本的に俳優の顔を考慮しないわけにはいかない点だ。なぜなら、花郎という話自体が美男あるいは花美男に翻訳される表現であるためだ。

それなら新羅の花郎たち、そのうちでも「花郎の中の花郎」の風月主たちの中でドラマの中の俳優たちのように本当に美男だった人々は何人になるだろうか?
そしてその美男風月主たちの中でも誰が最高の美男であったか? この点を調べるために、ドラマ<善徳女王>が核心準拠で活用している筆写本<花郎世記>を開けてみることにする。

西暦540年から681年まで在任した歴代風月主32人の容貌に関する<花郎世記>の描写を整理すれば上の表のようだ。上の内容は、風月主たちの特性を要約した部分の中で容貌に関する表現だけ別に抜粋したのだ。

美男風月主は何人でありそのうちで誰が最高の美男であったかを分けるのに先立ち、上の表で得ることができる三種類の興味深い事実を先に話してみることにする。

最初に、前半期(第1世~第16世)の風月主の場合には容貌に関する描写がかなり多いのに比べて、後半期(第17世~第32世)の風月主の場合にはそれに関する描写が相対的に少ない方だという点だ。
該当風月主の容貌が秀でていた場合にだけその容貌を紹介したと見られるから、容貌に関する描写がないということは該当風月主の容貌が「とりたてて(書くほどでもなかった)」だったことを意味するということだったと見てもうそにはならない。

前半期の風月主たちの容貌が相対的により良いのは、この時期には年齢幼いティーンエージャーを中心に組織が構成されたために後天的要因(政治力・業務能力など)よりは先天的要因(身分・容貌など)が組織の中での出世に、より大きい影響を与えたためだと推定して見ることができる。
ところで後半期に行くほど組織が複雑になって現実政治と深くかかわると見られるので、風月主たちの年齢もはるかに高くなって、 またそうするうちに先天的要因よりは後天的要因が出世により大きい影響を与えるほかはなかったものと見える。

二番目、第8世風月主のムンノ以後で風月主義の容貌に関する描写がまばらになり始めたという点だ。 はやり言葉ですれば、ムンノ以後で風月主たちの「モノ」が悪くなった勘定だ。 ムンノ以後で花郎徒組織中で容貌の重要性が相対的に落ち始めたのだ。

ムンノ時代に花郎徒の制度が整備された点、ムンノが剣術と花郎徒精神を重視したという点などを考慮する時に、ムンノ以後で組織運用能力や剣術・精神などの重要性が浮び上がることによって容貌の重要性は相対的に落ちたと見られる。

三番目、いわゆる「ミシルの男たち」の容貌で共通分母が発見されるという点だ。 第5世~第7世風月主であるサダハム・セジョン・ソルウォンの容貌で共通的であることは皆一様に風采が良かったという点だ。 特に夫のセジョンの場合にはきれいでありながらも、風采が美しかったとあった。

これはミシルの男の好みのように見ることができる。 ミシルは顔がよくできた男よりは風采が良い男、言い換えれば全体的な感じが良い男をさらに好んだのだ。


また本来の議論に帰って、風月主たち中で何人が美男でありそのうちで誰が「ミスター花郎」あるいは「ミスター風月主」であったかを見分けることにする。

表によれば、容貌に関する記録が残った風月主は全体32人の中で総15人だ。 前半期に10人、後半期に5人だった。 上でも言及したように、容貌に関する記録が残ったということは該当風月主の容貌がかなり秀でていたことを意味するのだ。

32人の中で15人の容貌が秀でていたとすれば、風月主たちの半分ほどは美男だったと見られるだろう。これは花郎徒組織中で顔がだいぶ重視されたことを反映するものだ。

官公庁や学校に関係した歴代団体長や校長・総長らの写真を見回して「この中の半分は美男だな」という感じを持つことはほとんど不可能だろう。
ところが歴代風月主たちの場合にはそのうち半分が美男であったから、花郎徒組織の中で顔がどれくらい重要だったかを察することができるはずだ。 ムンノ以後で容貌の重要性が落ちなかったとすれば、風月主の中で美男の比率ははるかに高まっただろう。

それでは、15人の美男風月主たちの中でも誰が最高の美男であったか? これを分けるために<花郎世記>の表現をもう少し細かく検討してみることにする。

美男風月主15人の容貌に関する記録を読んでみると、私たちは大きく4種類の印象的な表現に接することになる。 最初は玉(第1世・第4世・第16世・第18世)、二番目は花(第4世・第24世)、三番目は風采(第5世・第6世・第7世・第17世・第26世)、四番目は太陽(第15世)だ。

ところで第15世風月主のユシンの容貌が『太陽と同じだった』という表現は彼の顔がよかったということではなく全体的な風貌が太陽のように光ったという意だから、ここでは「太陽」を「風采」に含ませても良いだろう。 このように見るならば、新羅人たちが男の容貌を評価する時に使った表現中で玉・花・風采という要素が最も重要なことが分かるだろう。

ところで玉・花・風采中で風采は顔よりはからだ全体と関連したことだから、美男を分けるところに使われた表現は玉と花の二つのみだったと見られるだろう。

それでは、玉と花の中ではどちら側がさらに重要だったのだろうか? この点と関連して、私たちは古代東アジア人に玉が相対的にはるかに重要だったという点を考慮してみる必要がある。

中国最初の王朝の夏国以後で玉は中国ではもちろんで東アジア全体的に富と権力の象徴だった。
例えば、夏国の首都であった殷墟で発掘された夏国の王侯の墓で755ヶの玉器が発見された事実は玉が古代東アジアで持った重要性を示すことだと見ることができる。

古代東アジアでは花よりは玉が相対的により良い表現であったという点を考慮する時に、私たちは「顔が玉と同じだった」という評価を受けた4名の風月主に注目しないわけにはいかなくなる。
第1世ウィファ、第4世イファ、第16世ポジュ、第18世キム・チュンチュがまさにその「最後の4人」だ。これらの中でポジュとキム・チュンチュは現在ドラマ<善徳女王>で活躍している。

ところで「顔が玉と同じだった」という評価を受けた4名中で第4世イファの場合には顔が玉と同じだったというのではなく皮膚が玉と同じだったといった。したがって顔全体が玉と同じだったという評価を受けたウィファ・ポジュ・チュンチュが「最後の3人」と見られるだろう。

そしてこの三人を置いてあえて順位を付けるならば、どうしても第1世風月主のウィファに視線が引かれることに成らざるを得ない。 「顔が白玉と同じだっただけでなく唇は赤い紅のようで瞳はきれいで歯は白い」という派手な評価を受けたウィファが最高の美男だったと見られるだろう。

「最高の美男風月主」ウィファに関する<花郎世記>の描写は、数多くの愛歌中で最も一番上というソロモンの愛歌すなわち聖書の雅歌を連想させる。
雅歌の第4章でソロモンは自身の恋人を家にむかい入れて「私の愛君は美しくも美しい」としながら「君の目は鳩のようで君の髪の毛はヤギのようで君の唇は赤い糸のようで君のほおはザクロ片方のようだ」と言った後に「私の新婦よ、君の唇では蜜のしずくが落ちて君の舌の下には蜜と乳があって君の衣服の香りはレバノンの香りのようだな」として本当にすごい絶賛を惜しまなかった。


もしウィファの恋人もソロモンのような容認だったら、それはやはりウィファの顔をこのように美しく描写しなかったのだろうか。 同じ男が評価したので「せいぜい」顔は白玉のようで唇は赤い紅のようで瞳はきれいで歯は白いという程度の評価しか受けることができないのではないか。 このように少なくとも記録に基づく時には、初代風月主のウィファが新羅最高の美男風月主だったと評価できるだろう。

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