毎日の株価、為替の動きに唖然とし、急激な減産対策に身を守るための当然の動きと納得しながらも自社への影響が避けられないことが気がかりである。
ビッグ3への支援法案が見送られ、アメリカの自動車産業がリセットの時期を迎えようとしている。
なぜ、ビッグ3がこうにもだめになったのかについては、日経ネット等でわかりやすく解説されている。
世界一の強国であり、アメリカンスタンダードをグローバルスタンダードとして強要してきたアメリカ。自国で成功したことを他国に押し付けるという形で、日本もその圧力に屈してきた。でも、もうその手法は通用しない。
ビッグ3と金融関係の企業のみ話題になっているが、ほとんどのアメリカ産業が同じスタンスで事業展開しているから、あらゆるところでほころびが出てくるだろう。唯一アップルはちがうと思うけど。
さて、ここで日本のことを考えてみると、アメリカとは真逆な身の処し方を千年以上も前からしてきた国だということが言える。
日本は自国のスタンダードを人に押し付けたりはしない。また、他国にまなんだことを自国流にアレンジすることに長けた国だと思う。
今、ハングルを習っていて、何故韓国は漢字を捨てたのか? 捨てるべきではなかったのでは? という疑問を感じた。日本と同じく、漢字を取り込んだ韓国だが、その取り込み方、また、日本は今も大事に漢字を用いているのに、韓国は漢字を捨ててしまったことまで、2つの国の処し方は大きく違っている。
日本におけるこの漢字使いの文化こそが、ずっと流れる日本の価値構造を物語っていると私は思う。
他国から学んだものを自国流に昇華させる智恵と柔軟性こそが日本の強みなのだ。
中国から伝わった漢字に日本人は元々の和ことばの読みをあてはめた。訓読みである。(韓国はそれをしなかったらしい) そして、カナを生み、漢字カナ混じり文という表記方法を生み出した。
そのことによって、一部の知識人だけでなく、比較的広範囲な人々が文字を習得できたとともに、さまざまなものを読むことが可能になった。
仏像しかり、陶器しかり、稲作しかり・・・あらゆるものが日本では日本らしくアレンジされ、高度にレベルアップしていることに気付く。
一番身近な例は、あんぱんだと思う。
あんは、おそらく中国から伝わったものだが、既に和菓子文化の中で新しいものに生まれ変わっていた。そこへ西洋のパンが入ってきて、あんとパンが見事に合体してアンパンが生まれる。
私の家の近くにはフランス人がやっているパン屋があるけれど、そこでもアンパンは定番だ。
日本はインスタントラーメンを生んだ。そして今、日本のラーメンメーカーは海外へ進出している。もちろん日本で売られている商品の輸出から始まり、今では現地の嗜好・食文化に合わせた商品が現地生産されている。
これがアメリカとは違うところだ。現地の文化を尊重して商売しちゃうところ。
時間がないので、このへんで置くが、このへんの話題も今後取り上げていこう。
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