JTDの小窓

川崎市幸区下平間の鍼灸・手技療法『潤天堂』院長のあれこれなつぶやき

きょうの健康1

2013-02-10 | きょうの健康
ご存知 Eテレの(月)~(木)午後8時30分~8時45分放送の番組。その道のスペシャリストの医師が出演・解説されます。一般の方にもわかりやすく、最新の情報が得られるよい番組です。ぜひご覧ください。

不定期かもしれませんが、放送にあった内容について簡単な問題をつくってみます。
興味のある方はチャレンジしてください。解答は最下段にセットしておきます。スクロールしてください。



2013年2月4日~7日のテーマは『肝臓』。

次の1~20にあてはまるものを下記のa~tより選べ。

肝臓の病気を早期に見つけるには血液検査が重要。主に次の6項目。
( 1 )、( 2 )。どちらも肝細胞内にある酵素。肝細胞が破壊されると血液中に出てくるため、値が高くなる。特に( 1 )は肝細胞に多く存在するので肝臓の状態を調べる重要な指標になる。

( 3 )は肝細胞でつくられるたんぱく質で、肝臓の働きが低下すると値が下がってくる。

( 4 )は肝臓内でつくられる酵素で、アルコール摂取量が多い時や脂肪肝があると高くなる。

( 5 )は古くなった赤血球が壊れてできる黄色い色素で、肝臓の働きが低下すると値が上がる。

( 6 )は肝細胞によってつくられる酵素で、値が下がっている場合は肝硬変が疑われる。

さらに詳しく調べるために( 7 )や( 8 )や( 9 )も確認する。( 7 )は脂肪肝があると血液中の値が上がってくる。( 8 )は腸内細菌がつくる有害物質で肝臓で解毒・代謝される。肝硬変があると働きが低下するため値が高くなる。( 9 )は肝硬変があると門脈を通る血液が脾臓に逆流し、脾臓が肥大して( 9 )を壊すため値が低くなる。
( 10 )、PIVKA(ピブカ)‐2は腫瘍マーカーという「がん細胞によってつくられるたんぱく質」で、肝がんがあると値が上がる。

脂肪肝は「アルコール性脂肪肝」と、「非アルコール性脂肪肝」の大きく2つに分けられる。「非アルコール性脂肪肝」はお酒を飲まない人におこる脂肪肝で「生活習慣病」との関連からも注目されており、これはさらに「単純性脂肪肝」と「( 11 )」に分けられる。( 11 )の場合は肝臓に慢性的な炎症がおこり、肝細胞が徐々に線維化して「肝硬変」へと進行する。肝がんを発症することもある。肥満や過食、糖尿病などがあると( 11 )を起こしやすいことがわかっている。

脂肪肝の検査では、血液検査で状態を調べ、その結果異常があるとエコー検査が行われる。脂肪肝の場合は白っぽく写る(※正常は黒っぽく写る)。ただし、エコー検査では「脂肪肝」と肝硬変などに進行する( 11 )を鑑別するのは困難なため、「肝生検」が必要。

非アルコール性脂肪肝の治療は、食事・運動などの生活習慣の改善が基本。野菜・海藻・きのこ類・豆類で「ビタミン・ミネラル・食物繊維」、白身魚で「良質のたんぱく質(しかも低エネルギー)」、抗酸化作用のある「EPA」や「DHA」を含む青魚も積極的にとるとよい。注意が必要なのは( 12 )で、脂が少なくタンパク質もとれるが酸化ストレスの原因になる「鉄分」が多く含まれているので肝臓の働きが十分でない場合はできるだけ控えたほうがよい。

ウイルス性肝炎の中で特に注意が必要なのは「B型肝炎」と「C型肝炎」で、これらは肝硬変の大きな原因で、両者を併せると肝硬変の約80%を占める。
「C型肝炎」の場合、ウイルスを体から排除する「インターフェロン」という注射薬を使う治療が中心で、この20年ほどで大きく進歩している。2011年からは、作用が長時間持続する「ペグインターフェロン」と、免疫の働きを強める「リバビリン(内服薬)」に、ウイルスの増殖を抑える「テラプレビル」という内服薬を含めた( 13 )療法が登場し、ウイルス排除率も70%を超えている。
「B型肝炎」では、インターフェロンや( 14 )という内服薬治療が行われる。( 14 )はウイルスの増殖を抑える作用がある。

再生能力に優れている肝臓でも、肝硬変まで進んでしまうと元の状態に再生することは難しくなり、「肝がん」を起こす危険性も高くなる。肝硬変になると「意識障害」「むくみ・腹水」「皮膚・白目が黄色くなる」「だるい」「疲れやすい」「筋肉の痙攣」などが起こりやすくなり、他にも、肝臓への血液が流れにくくなるため、門脈内の血液は肝臓を迂回し胃や食道の静脈を流れるようになり、血管の負担が増すことで静脈の壁がこぶのように膨らみ( 15 )ができることがある。
男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れてくることによって、細い血管が広がり手のひらが赤くなる( 16 )や、胸などの細い血管がクモの巣のように浮き出る( 17 )、男性の胸が女性のように膨らむ( 18 )が起こることもある。

肝硬変になると、たんぱく質を構成する必須アミノ酸のうち「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の消費量が増えてくる。これらをまとめて( 19 )といい補給が必要になる。

肝硬変は慢性肝炎が進行して起こるため、慢性肝炎の原因によって治療法が異なる。炎症の原因がアルコールや( 11 )やB・C型肝炎ウイルスによるものではそれぞれの治療法を行い、それでもなかなか改善しない場合、「ウルソデオキシコール酸」の内服や、グリチルリチン製剤の内服や注射を行う( 20 )療法が行われる。


a.中性脂肪 b.血小板 c.女性化乳房 d.アルブミン e.核酸アナログ f.手掌紅斑 g.γ‐GTP h.肝庇護 i.AFP j.分岐鎖アミノ酸 k.くも状血管腫 l.総ビリルビン m.静脈瘤 n.3剤併用 o.ALT p.AST q.NASH r.ChE(コリンエステラーゼ) s.赤身の肉 t.アンモニア
























解答

1.o 2.p 3.d 4.g 5.l 6.r 7.a 8.t 9.b 10.i 11.q 12.s 13.n 14.e 15.m 16.f 17.k 18.c 19.j 20.h


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