タケノコ丸々 白い輝き 乙訓で収穫最盛期

2013-04-17 19:48:42 | 木 plants
 ふっくらと丸みをおび、白く輝く春の味覚が顔を出した。

 乙訓特産のタケノコの収穫が最盛期を迎えつつある。京都府向日市内の竹林では16日も、生産農家が掘り出しに励んだ。

 同市物集女町の柴田光貢さん(70)と登美栄さん(70)夫妻は、午前5時ごろから作業を開始。「ホリ」と呼ばれるタケノコ掘り専用の農具を地中に差し込み、みずみずしいタケノコを収穫した。

 白さや大きさなどに応じて仕分けした後、箱詰めし、集荷場所の物集女公民館(同市物集女町)へ。各農家から集まったタケノコは、競りが行われる京都市中央卸売市場第一市場(下京区)に運ばれた。

 今年は「昨年より量が2割くらい少ない」と光貢さん。それでも重さ800グラム~1キロ、直径10センチ弱、長さ30センチほどの料理店に最も好まれるタケノコを掘り出し、登美栄さんは「これからが一番いい味が出てくる時期」と笑顔を見せた。収穫のピークは22~23日ごろの見込みで、作業は5月半ばまで続くという。

【 2013年04月17日 10時29分 】

竹製の電気自動車展示 京都市洛西竹林公園

2013-04-11 01:40:18 | 木 plants
京都市洛西竹林公園に展示されている竹で作った電気自動車「Bamgoo」(京都市西京区) 京都市西京区の市洛西竹林公園で、竹で作った電気自動車「Bamgoo(バングー)」が展示されており、来場者の目を引いている。

 バングーは2008年に京都大や市産業技術研究所、民間企業が産学官連携で開発した。真竹45本を竹ひごにして編み上げており、タイヤのホイールやミラーなどには漆の加工が施されている。

 実際に公道を走行することができ、最高速度は50キロ。1回の充電で60キロほど走れる。開発に関わった向日市の「東洋竹工」の大塚正洋社長は「竹の新たな使い方も考えてもらえたら」と話す。展示のみ。無料。5月末まで。

【 2013年04月10日 14時30分 】

雨に散りゆくサクラに風情  向日神社でまつり

2013-04-11 01:28:46 | 木 plants
 京都府向日市向日町の向日神社で6日、「桜まつり」が始まった。雨に見舞われたが、訪れた市民は散りゆくサクラの風情に浸りながら、舞台発表や模擬店を楽しんだ。

 神社は花見の名所となっており、桜まつりは市商工会が主催して1978年から続いている。

■市民ら舞台発表

 本殿前にある舞楽殿では、地元内外のグループや市民らによる舞台発表があった。京都女子大落語研究会の学生が司会を務め、パフォーマンスが繰り広げられた。

 シンガー・ソングライターの小栗栖ゆかりさんとダンスグループ「楽実kyoto」は、力強い歌声にあわせた躍動感のあるダンスを観客の前で披露していた。

 境内や参道では、地元商店などによる模擬店が並んだ。市商工会女性部は特産のタケノコを使った天ぷらを販売し、人気を集めていた。

 桜まつりは7日も午前10時半~午後5時に開催される。午前中には子どもの健康と成長を願う「稚児行列」があり、正午から太鼓や園児による楽器演奏、抽選会などが予定されている。雨天決行。

【 2013年04月07日 09時22分 】

春景色 高槻でチューリップ見頃 大阪

2013-04-06 08:36:09 | 木 plants
産経新聞 4月6日(土)7時55分配信

 高槻市玉川の西ノ川北広場で、約3千本のチューリップが見頃を迎えている。訪れた人たちが、春の暖かな日差しの下で開いた赤や黄色の花を楽しんでいる。

 同広場周辺には長さ約3キロの遊歩道が整備され、ジョギングや散歩のコースとして多くの人が憩う。チューリップはこの時期の名物のひとつになっている。地元の神安土地改良区によると、今年は気温が高かったことから平年より1週間ほど開花が早く、来週末ごろまで楽しめそうという。

 6日午前には、同広場で「チューリップフェスタ」が開かれる予定。

最終更新:4月6日(土)7時55分

大山崎の土産に名乗り タケノコとフキのつくだ煮

2013-03-30 13:14:31 | 木 plants
 大山崎町商工会が、タケノコを材料にしたつくだ煮のお土産「天王山しぐれ」を作り、会員の店舗で販売を始めた。31日までの「おもてなしウィーク」期間中は、JR山崎駅構内の観光案内所「おおやまざき なび」でも購入できる。

 同町では、天王山への登山客やアサヒビール大山崎山荘美術館への来館者など多くの人が訪れるが、土産物がほとんどない状態だった。

 そこで、乙訓名産のタケノコにちなんだ商品を企画した。長岡京市のオオタニ缶詰に協力を得て天王山しぐれを作った。

 タケノコとフキのつくだ煮で、1袋120グラム入り320円。現在、町商工会会員の「西田書店」(大山崎)、「ウエシン酒店」(下植野)、「ふとんの関口」(円明寺)で店頭販売しており、今後も取り扱い店舗を増やす予定だ。

 町商工会は「炊き込みご飯でも酒のさかなとしてもおいしい。手土産にはちょうど良いし、町の人たちにも愛される商品になってほしい」としている。

 おもてなしウィークでは午前9時半~午後3時に、「おおやまざき なび」で商工会女性部が販売している。期間中は大山崎ふるさとセンターや店舗で文化イベントや手作り品などの販売や製作実演が繰り広げられる。

【 2013年03月30日 10時45分 】

向日のサクラ、地元写真家が活写 6、7日作品展

2013-03-30 13:09:49 | 木 plants
 京都府向日市の市民グループ「鎮守の森の会」は、写真家朝枝民二さん(67)=同市寺戸町=が市内のサクラの風景を撮影した作品とサクラにまつわる物語を紹介する写真展を、寺戸町の西国街道沿いにある富永屋で4月6、7の両日に催す。

 朝枝さんは日本写真印刷(京都市右京区)の写真部で40年近くにわたって美術品の撮影に従事した。定年退職後は地元で花鳥風月や四季の変化をテーマにした写真を撮影している。

 サクラの植樹などの活動に取り組む「鎮守の森の会」会長の上田昌弘さん(69)=鶏冠井町=の依頼で朝枝さんは昨春、サクラに焦点をあてた撮影を始めた。「鎮守の森の会」が活動拠点としている「桜の園」を中心に、向日神社や大極殿公園などを巡った。

 写真展ではこのうち、月夜に照らされる幻想的な風景や満開の花びらの下で幼児が集ったり、野鳥が枝にとまる姿などをとらえた作品などを展示する。

 朝枝さんは「被写体としてのサクラは、刻一刻と表情が変わり、同じ1本の木でも2度と同じ写真は撮れないため感動で血が騒ぐ。これからも追い続けたい」と話す。

 会場では、「桜の園」の地で小説のモデルにもなった「桜守」にまつわるエピソードや西向日住宅と私鉄沿線文化の関わり、幕末に国学者として名をはせた向日神社の神職が参道に植樹したことなどサクラにまつわる逸話を紹介する。

 上田さんは「サクラを見ることは、向日市の歴史の積み重ねと人びとの営みを知ることにつながる」と話している。午前10時~午後4時。

【 2013年03月29日 09時54分 】

サクラの季節、大山崎で「おもてなしウィーク」企画

2013-03-27 23:04:15 | 木 plants
 サクラの季節に合わせ、京都府大山崎町を挙げて観光客らを迎える「おもてなしウィーク」が、29日~31日に同町内で催される。53の店舗と個人が参加し、「ワンコイン」をテーマに500円、100円で買い物や体験講座などを楽しむことができる。

 「まちまるごと文化祭」を合言葉に、町商工会女性部を中心とする実行委員会が主催している。2008年から始まり4回目を迎える。今回はこれまでの秋ではなく町の違う顔も見てもらおうと、春の開催にした。

 会場は各店舗や大山崎ふるさとセンター、町中央公民館など町各地となる。

 竹を使った作品や手作り雑貨の販売をはじめ、子どもの手形を押した陶板や絵手紙体験など体験講座がある。飲食関係では、ランチタイムに食事をすればワンドリンク100円や、コーヒーとクッキーを100円で提供するなどお得なメニューを用意している。

 町商工会の西山正人事務局長は「観光客にはこれを機会に、町をゆっくりと歩いて楽しんでもらいたい。地元の人には、町の魅力を再発見してほしい」と話している。

 町の地図とともに「おもてなし」の内容を紹介したパンフレットはJR山崎駅や阪急大山崎駅、公共施設に置いている。専用ホームページoyamazaki-omotenashi.jimdo.comからダウンロードもできる。

 問い合わせは町商工会TEL075(956)4600。

【 2013年03月27日 10時15分 】

春の足音、雅楽の音の故郷にも 大阪・高槻でヨシ原焼き

2013-03-02 11:52:18 | 木 plants
 大阪府高槻市の淀川河川敷に広がる「鵜殿(うどの)のヨシ原」で24日、春を告げる風物詩のヨシ原焼きがあった。害虫の発生などを防ぎ、来年も良質のヨシを収穫するためで、地元の農家らでつくる2団体が、ヨシ原の半分の約35ヘクタールに火を放った。昨年は雨のため実施されず、2年ぶりの実施となった。

 鵜殿のヨシ原は、ユネスコの無形文化遺産「雅楽」の管楽器「篳篥(ひちりき)」の吹き口(リード)になる素材が取れることで知られる。雅楽を受け継ぐ宮内庁式部職楽部も、鵜殿のヨシのみを使っているという。

 一方、鵜殿のヨシ原には、新名神高速道路が真上を通る計画で、ヨシ原やヨシ原焼きへの影響に注目が集まっている。高速を管理するネクスコ西日本は今年1月、「新名神高速道路 鵜殿ヨシ原の環境保全に関する検討会」を設立。このヨシ原の保全に対する様々な検討が始まっている。

観光名所5ヵ所に桜植樹 乙訓のNPO法人

2013-02-08 01:49:08 | 木 plants
 京都府の乙訓地域の活性化に取り組むNPO法人「京おとくに・街おこしネットワーク(KOMO)」が6日、愛媛県から取り寄せた改良品種の桜「陽光」を長岡京市天神の八条ケ池など乙訓地域や京都市西京区の5カ所に植樹した。春には濃いピンクの花をつけるといい、西山一帯の観光振興に結びつくことを期待している。

 陽光はアマギヨシノとタイワンヒザクラの交配種。約30年前、製塩会社「伯方塩業」(松山市)の初代社長だった高岡正明さん(故人)が、世界平和を祈って開発した。大ぶりで紅色の花をつけ、病害虫にも強いという。

 KOMOは2年前から、西山一帯の新しい観光資源にしようと陽光の植樹を進めており、昨年までに柳谷観音楊谷寺(浄土谷)や長岡公園(天神)、善峰寺(西京区)などに125本を植えてきた。

 この日は、造園業者に協力してもらい、八条ケ池や向日市物集女町の中条公園、三鈷寺(西京区)などに19本を植えた。7日も楊谷寺周辺や大山崎山荘美術館(大山崎町大山崎)に22本を植える。

 KOMOの中山秀亜理事長(71)=同市梅が丘=は「今後も京都市西京区と長岡京市を結ぶハイキングコース『西山古道』に沿って陽光を植樹し、観光客が歩いて楽しめるようにできれば」と話した。

【 2013年02月07日 11時24分 】

乙訓彩る華やか電飾 光るトンネル、竹灯ろうほんのり

2012-12-22 12:00:49 | 木 plants
 寒さが強まる中、冬を彩る「イルミネーション」が乙訓地域の駅前や公園などで行われ、道行く人に温かみを感じさせている。各地のイルミネーションを巡った。

 ◇…長岡京市では、JR長岡京駅前のバンビオ広場公園で約9万個の発光ダイオード(LED)電球を用いたイルミネーションが行われている。

 高さ9メートルのドイツトウヒなどを彩り、青や緑、黄、赤の4色に輝く人工ツリーも。アーチ状の「光のトンネル」、神足小児童が作った電飾も設置した。1月14日まで日没~午後11時にともす。

 ◇…向日市では、JR向日町駅前と阪急東向日駅前、両駅間にある深田川橋公園で「竹とあかりの祭典」を実施。モミの木の代わりに市特産の竹をクリスマスツリーにした。

 深田川橋公園の電飾は2年ぶりで、ツリーに青や白色に輝くLED電球を取り付けた。雪の結晶の形をした飾りも輝く。25日まで。午後5~11時。

 ◇…大山崎町では、JR山崎駅と阪急大山崎駅前で「大山崎オーキッドイルミネーション」を開催。竹灯ろう約60本と約3万個のLED電球で駅周辺を彩っている。

 竹は大山崎竹林ボランティアが提供。竹灯ろうには山崎幼稚園(大阪府島本町)の園児が描いた絵を貼った。1月14日まで。午後5時半~午前1時。

 ◇…島本町では、JR島本駅と阪急水無瀬駅前で実施。JRと阪急を結ぶ通称「楠公道路」では、約600メートルにわたり街路樹にLED電球を飾り、華やかな年末の夜を演出している。1月15日まで。午後5時~午前1時。

【 2012年12月21日 08時35分 】

秋見送る、紅の落ち葉 長岡京の光明寺

2012-12-08 15:19:13 | 木 plants
 足早に過ぎ去っていく秋を見送るかのように、鮮やかな紅のじゅうたんが参道に敷き詰められた。

 紅葉の名所で知られる京都府長岡京市粟生の光明寺で、散り落ちたモミジの葉が御影堂へと続く石段を彩り、参拝客の目を楽しませている。

 4日は幼稚園児たちが境内を訪れ、モミジ拾いにいそしむ姿が見られた。参拝客もカメラを向け、落葉が織りなす光景をファインダーに収めていた。

 主婦の佐々木鈴さん(46)=同市長岡=は「色とりどりの落葉が美しい。毎年撮影に来ています」と話した。

 同寺の特別入山は9日まで。紅葉はすでにピークを過ぎており、今週末で見納めとなりそうだ。

【 2012年12月05日 10時03分 】

一足早く紅色 長岡京の光明寺

2012-11-18 15:10:38 | 木 plants
例年より一足早く色づき始めた光明寺の紅葉(長岡京市粟生) 京都府長岡京市粟生の西山浄土宗総本山・光明寺で、紅葉が例年より一足早く色づき始めている。明るく彩られた葉が、秋の日差しに照らされている。

 同寺は「参道はまだこれからですが、御影堂のあたりは例年より10日ほど早く、色も明るい」という。

 市内の紅葉スポットをPRする「京都・西山 長岡京・もみじめぐり」が、17日から始まる。

 光明寺では、市観光協会が12月2日まで臨時観光案内所や物産販売のコーナーを設置し、長岡京ふるさとガイドの会が土日・祝日に無料で案内する。12月9日までの特別入山の期間中は、高校生以上で入山料500円が必要。駐車場が利用できないため、阪急バスがJR長岡京駅発の臨時バスを1時間あたり2便走らせる。同駅西口の市営駐車場を使うと入山料が400円に割り引きされる。

 長岡天満宮(天神)の錦景苑では、23日から12月2日の午後4時半~同8時に、紅葉のライトアップが行われる。入場無料。問い合わせは、市観光協会TEL075(951)4500。

【 2012年11月15日 11時16分 】

ドングリ拾い、里山の秋満喫 長岡京・粟生で祭り

2012-10-27 12:57:41 | 木 plants
ドングリ祭りで、子どもたちがノコギリを手に工作を楽しんだ 京都府長岡京市粟生の放生池一帯で20日、ドングリ祭りが催された。晴れ渡った秋空の下、親子がドングリを拾い集めたり工作を通じて市街地に身近な里山の自然を満喫した。

 乙訓の自然を守る会など市民団体による実行委員会が幅広い市民に、自然環境の保全に関心を深めてもらうために催し、21回目を迎えた。

 守る会は30年近く前、この一帯で市の開発造成計画が浮上したのをきっかけに活動を始めた。21年前から落葉樹のナラガシワなどを植樹したり手入れし、自然観察などを行っている。

 植樹して12年目の一昨年にはナラガシワを食べて幼虫が育つチョウのウラジロシジミが飛来し、この初夏にはエノキの周囲に貴重なオオムラサキも舞い飛ぶようになったという。

 この日、守る会代表の宮崎俊一さん(72)は100人近くの参加者に「昔は農家が山に木を植え、手入れをしました。ドングリを植えると多くの生き物が育ちます」と語りかけ、植えた木が順調に育っていることを伝えた。

 参加者はグループに分かれて林に入り、ドングリを拾い集めたり植えていった。午後にはドングリや木の枝でコマや笛、リースなどを作ったり、枝に渡したロープで子どもが元気に遊んだ。

 長岡京市やボランティアなどでつくる西山森林整備推進協会の呼びかけによる「西山ファミリー探検隊」の参加者もいっしょに祭りを楽しんだ。

【 2012年10月21日 11時52分 】

アヒルの菊も見事 東向日駅前で特産「けんがい菊」展示

2012-10-27 12:38:34 | 木 plants
色鮮やかなけんがい菊を楽しむ市民(向日市寺戸町・阪急東向日駅前) 京都府向日市の特産品として知られる「けんがい菊」が、同市寺戸町の阪急東向日駅前で展示されている。色とりどりの花が会場を彩り、市民らがほんのり漂う菊の香りとともに華やかな秋の風情を楽しんでいる。

 地元の花々を市民に知ってもらうためのイベント「きらきら花デコレーション」の一環で、市から委託を受けた市商工会が初めて企画した。けんがい菊は戦前から同市森本町などで栽培されており、現在も農家数件が生産に取り組んでいる。

 踏み切りの西向いにある会場にはピンクや黄、白色など農家が丹精込めて育てた鉢のほか、アヒルとハートの形に手入れされた鉢も並び、訪れた人が「うまいことつくっていて見事。秋本番ですね」と見入っていた。

 29日までの午前11~午後5時まで。入場無料。

【 2012年10月25日 10時19分 】

「ツバキ博士」渡邊氏の収集品並ぶ 向日の図書館

2012-10-08 12:03:56 | 木 plants
ツバキを題材にした書画や工芸品など渡邊氏のコレクションが並ぶ会場(向日市寺戸町、市図書館) 「ツバキ博士」として名高く京都府向日市在住だった故渡邊武氏(1913~2004年)がツバキを題材に収集した美術工芸品を、同市立図書館(寺戸町)が21日まで展示している。文学者川端康成と交流するなど広範な文化に関心を示した足跡が伝わる。

 市制施行40周年を記念し「渡邊武コレクションと木村吉太郎・伊藤八龍作品展」と題して所蔵品約40点を展示した。

 渡邊氏は宮内庁から正倉院の薬物調査を委嘱されたり、漢方の専門家として日中交流に携わった。ハチミツの薬学研究をきっかけにツバキに関心を抱き、各地の原生地や名木を訪ねて研究を重ねただけでなく、ツバキを題材にした膨大な美術工芸品を収集した。約1500点を1994年に市へ寄贈した。

 会場には、川端康成が晩年に渡邊氏へ贈った自筆の古歌の書と、渡邊氏の自宅を訪ねてツバキを鑑賞したことについて「念願かない まことに仕合わせ」と記した書簡も展示された。江戸期の本阿弥光悦など文人のほか、版画家棟方志功や画家須田剋太、文学者長塚節ら近現代の幅広い人たちの作品が並んでいる。

 午前10時~午後6時、無料。9、10、15日は休館。

【 2012年10月08日 11時52分 】