阪神・淡路大震災から17日で16年となるのを前に、「命を考える」と題した催しが15日、京都府向日市寺戸町の旧家「富永屋」で開かれた。震災経験者が当時の体験を語ったほか、人のきずなをテーマにした浪曲も披露された。
震災では向日市在住の男性が、大山崎町のダイハツ工業京都工場で勤務中に亡くなった。催しは命やきずなの大切さを考えようと、住民団体「弟国・向日学びの場実行委員会」が企画した。
体験者として招かれた神戸市東灘区の高校教諭三宅桂司さん(51)は「震災の朝、出勤途中に頭から血を流した被災者を見て、車で病院へ搬送した。遺体安置所となった勤務先の高校で、ひつぎを50個作り、皿に校庭の砂を入れて線香を立てた」と振り返った。
さらに「厳しい現実の中、寝る時はみんなで『ええ夢見ような』と言って布団にもぐった。発生4日目に電気が復旧すると、被災者から歓声が上がった」と回想。最後は「困った時に互いに助け合う気持ちが大事」と締めくくった。
催しではこのほか、浪曲師の春野恵子さんが「両国夫婦花火」を披露。人のきずなの大切さを主題とする浪曲を、情感豊かに演じた。会場には被災直後の神戸市内の写真も展示され、訪れた市民らは熱心に聞き入った。
震災では向日市在住の男性が、大山崎町のダイハツ工業京都工場で勤務中に亡くなった。催しは命やきずなの大切さを考えようと、住民団体「弟国・向日学びの場実行委員会」が企画した。
体験者として招かれた神戸市東灘区の高校教諭三宅桂司さん(51)は「震災の朝、出勤途中に頭から血を流した被災者を見て、車で病院へ搬送した。遺体安置所となった勤務先の高校で、ひつぎを50個作り、皿に校庭の砂を入れて線香を立てた」と振り返った。
さらに「厳しい現実の中、寝る時はみんなで『ええ夢見ような』と言って布団にもぐった。発生4日目に電気が復旧すると、被災者から歓声が上がった」と回想。最後は「困った時に互いに助け合う気持ちが大事」と締めくくった。
催しではこのほか、浪曲師の春野恵子さんが「両国夫婦花火」を披露。人のきずなの大切さを主題とする浪曲を、情感豊かに演じた。会場には被災直後の神戸市内の写真も展示され、訪れた市民らは熱心に聞き入った。