出土品文字から往時の息づかい 長岡京で企画展

2011-11-04 13:13:49 | 歴 history
魚の名を連ねた文字などが書かれた桧扇(長岡京市奥海印寺・市立埋蔵文化財調査センター) 長岡京跡の出土品を文字の視点から紹介する特別企画展「長岡京の文字」(長岡京市埋文センター主催)が3日から27日まで、同市奥海印寺の市立埋蔵文化財調査センターで開かれる。当時の信仰や生活の様子がうかがえる木簡や土器などを展示し、「幻の都」に住んだ人たちの息づかいを伝えている。

 展示品は1979年から2002年までの発掘調査で出土した74点。現代の信仰にも伝わる「蘇民将来」と書かれた木簡は、疫病よけのスサノオ信仰を示す札として国内最古の出土例とされる。迷子を捜す告知板や「鯖鯛鮒鱒」など魚の名が記された桧扇(ひおうぎ)なども並んでいる。

 「西市」があったとされる同市開田からの出土品では、商いが行われた形跡を示す「白米五斗」と記した荷札や「市」と書かれた土器を紹介している。

 「続日本紀」に登場する下級役人「紀千世(きのちよ)」の名前を記した須恵器は、「文献に出てくる人物の名前が遺物にも書かれる希少なケース」(市埋文センター)という。

 入場無料。19、20の両日をのぞき期間中は無休。

【 2011年11月03日 11時57分 】

牛頭天王と蘇民将来伝説――消された異神たち
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作品社

国文祭・京都2011:利休・モネの茶会 絵画や陶器で演出--大山崎 /京都

2011-11-03 12:11:40 | 会 party
◇大山崎山荘美術館

 もし利休やモネが美術館の所蔵品で茶会の「おもてなし」の空間をつくったらどうなるか--。アサヒビール大山崎山荘美術館(大山崎町)では、この2人にちなんだ展覧会「大山崎山荘のおもてなし 利休、モネの見立てた大茶会」を開催している。京都国文祭協賛企画で来年1月9日まで。

 大山崎町は、千利休が山崎の合戦の際に建てたとされる国宝の茶室「待庵(たいあん)」が移築、保存されており、茶の湯との縁が深い。

 利休は、日常の生活用品を茶道具に「見立て」て用いることに、すぐれたセンスを発揮した。

 同展では、モネの絵画やジャコメッティの彫刻、濱田庄司やルーシー・リーの陶器などの多彩な所蔵品を組み合わせ、「茶会」に見立てた空間を演出、来場者をもてなす趣向だ。国文祭のPR隊長「まゆまろ」が亭主役で、ミロの彫刻をスペインからのお客様に見立ててもてなす設定のユニークな展示もある。

 午前10時~午後5時。月曜休館(21、28日、12月5日、1月9日は開館)。12月26日~1月2日は冬季休館。入館料は大人900円、高大生500円、小中学生無料。5、6日は京都国文祭の一環で「大山崎大茶会」があり、同館も会場となる(入館料以外に参加費一席300円)。問い合わせは同館(075・957・3123)。毎日JP【野宮珠里】

数寄屋の美学―待庵から金属の茶室へ
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鹿島出版会

高校入試 総合選抜の廃止検討 京都市・乙訓 来夏までに改正案

2011-11-03 11:52:50 | 政 governing
 府と京都市の教育委員会は31日、「京都市・乙訓地域」(京都市、向日市、長岡京市、大山崎町など)で唯一実施している高校入試の総合選抜制度(総選制)について、廃止も選択肢に入れて、あるべき制度を検討する懇談会を設置した。近年、生徒や保護者からは「極力、自らが希望する高校に行ける入試制度にしてほしい」という声が高まっている。総選制が廃止された場合は、行きたい高校一本に絞って受験する「単独選抜制」や、複数の高校名を挙げて受験する「希望校選択制」に移行する可能性が高い。(横田加奈)

 現在、「京都市・乙訓地域」以外では、大半が単独選抜制となっており、府南部の山城地域は希望校選択制がとられている。教育委員会は「懇談会の結論を得て『京都市・乙訓地域』の入試制度は数年内に変更されることになるだろう」としている。

 総選制は、高校入試で不合格者が出ないようにするため、住所情報を基本にして受験者を学区内の学校に振り分ける制度。不合格者が出ない一方で、必ずしも個々の受験生が希望する学校に通えない課題がある。

 総選制はかつては多くの都道府県でも採用されていたが、年々、廃止する自治体が増え、現在も残るのは、府内の「京都市・乙訓地域」のみとなっている。

 「京都市・乙訓地域」については、保護者らの希望を考慮し、2009年度から総選制は維持したまま、それまで4通学圏に分けていた学区を南北の2通学圏に再編し、受験生が、より行きたい学校を選べる余地を増やした。

 懇談会のメンバーは、府内の中学、高校の校長や保護者、大学教授ら15人。この日、京都市内で初会合が行われ、座長に就任した関西外国語大の小寺正一教授は「多様化した社会に合わせて、生徒がしっかりと将来を見据えた進路希望ができるような教育制度に変える必要がある」と述べた。

 第2回会合は12月に開催予定。来年夏までに改正案をまとめる方針。
(2011年11月1日 読売新聞)

高校入試5科の要点整理 (シグマベスト)
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文英堂

私の大山崎、100人で写そう 町民有志、12月に催し

2011-11-02 15:16:44 | 地 geography
「大山崎百人百景」の参加を呼びかけるチラシ。1927年に建てられたJR山崎駅舎を写真で紹介している 百人が京都府大山崎町を歩きながら、天王山麓(ろく)の自然や歴史ある社寺など気に入った風景をインスタントカメラで撮影するイベント「大山崎百人百景」が12月17日に開かれる。高速道路建設などで街並みが急速に変化する中、町の魅力を写真で残そうと町民有志による実行委員会が参加者を募っている。

 町内には国宝の茶室「待庵」や昭和の名建築「聴竹居」など貴重な建造物や自然がある一方、名神高速道路ジャンクションや京都第二外環状道路の建設で景観が大きく変わっている。

 そんな中、町の魅力を百人の視点で切り取って保存しようと、住民たちが撮影会を計画。観光客が多い時期を避けて開催した。実行委事務局長の荻野和雄さん(67)は「紅葉が終わった冬の方が、多彩な視点が反映される。観光客の少ない季節に町のにぎわいを生み出したい」と話す。

 当日は午前10時に大山崎ふるさとセンターに集合。27枚分のフィルム付きインスタントカメラを1人1台受け取り、午後3時まで町内で好きな風景を撮る。カメラは実行委が回収し、来年1月28日~2月12日に同センターで写真展を開き、ユニークな10点を表彰する。

 10歳以上なら誰でも参加できる。先着順で参加費1000円。参加者には記念写真集とアサヒビール大山崎山荘美術館の招待券を贈る。申し込みは氏名と年齢、住所、電話番号を電子メールに書いて実行委事務局のアドレスchouchikukyo@gmail.comへ送る。

【 2011年11月02日 10時24分 】

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FUJIFILM

剪画きれい!驚きの声 向日2小児童、魅力に触れ

2011-11-02 15:05:33 | 民 people
日本剪画協会会員(右端)が見せる剪画製作の道具に興味示す第2向陽小の児童=向日市文化資料館 向日市が国民文化祭で市の主催事業として開催中の「剪画(せんが)展」を1日、市内2小学校の児童が見学した。日本剪画協会の会員による説明も受けながら鑑賞し、魅力に触れた。

 市教委は、国文祭を機に日本の伝統文化の良さをあらためて知り、豊かな心をはぐくんでもらおうと、市内の全小中学校に見学を推奨。1~5日の間に、小学校は各校によって4年~6年生、中学校は1年生や美術部員が順次、見学する。

 この日は、向陽小と第2向陽小の各6年生合わせて190人余りが、主会場の同市寺戸町の市民会館と市文化資料館を相次ぎ訪れた。うち、日本剪画協会会員の作品132点を展示中の市文化資料館では、副会長で市内在住の大月透さんら会員数人が、制作方法を説明したり小中学生の会員の作品を講評した。

 児童たちは制作に使うペンのように細いカッターナイフを会員から見せられると、驚きの声を上げた。展示された作品を鑑賞し、筆で描いたような繊細なタッチに「すごい」「きれい」と見とれていた。

2011年11月02日 10時21分

谷根千百景―剪画で訪ねる下町ぶらり歩き
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日貿出版社

「大茶会」会場結ぶ山道を整備 大山崎のボランティアガイド

2011-11-01 13:41:21 | 地 geography
斜面に丸太をすえて階段状にし、土を突き固めてならすボランティアガイド(大山崎町大山崎・天王山) 国民文化祭「大茶会」の開催を前に、京都府大山崎町のボランティアガイドが、会場となる宝積寺とアサヒビール大山崎山荘美術館を結ぶ天王山の山道を、町職員と手作業で整備した。丸太をはめ込んで土を突き固めた本格的な「普請」で、汗を流したガイドたちは「多くの人に来てもらいたい」と期待する。

 整備したのは、寺の境内と美術館敷地を結ぶ東西約40メートルの坂道。随所で土砂が崩れて凸凹ができ、スムーズな通過が難しかった。「大山崎ふるさとガイドの会」にとって長年の懸案だったが、財政難を抱える町は費用を捻出(ねんしゅつ)できずにいた。

 そこで、多くの人が町内の社寺や美術館を周遊する国文祭を機に、町と協力して手弁当で道直しに取り組むことにした。参加したのはガイド17人と町職員4人。坂に丸太を埋め、両端にハンマーで鉄のくいを打ち込み固定した。土は突き固め、道は約4時間で階段状に一新された。大阪府から視覚障害者約50人が散策に訪れ、整備したばかりの道をヘルパーに付き添われてつまずかずに歩いた。

 5、6日の大茶会期間中、「ガイドの会」は観光客を案内し、宝積寺では千利休や豊臣秀吉にふんしてもてなす。中島三郎会長(69)は「国文祭の後も長く使われる道なので、誰もが安心して通れるように直せてよかった」と話している。

2011年11月01日 10時05分

茶の湯裏千家 点前を楽しむ (NHK趣味悠々 茶の湯)
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NHK出版

70億人目の赤ちゃん、長岡京の女児に認定証

2011-11-01 13:34:23 | 民 people
中嶋院長から「70億人目の赤ちゃん」の認定証を受け取る中村彩乃ちゃんと母の恵理子さん(長岡京市今里・済生会京都府病院) 世界の人口が70億人を超えた31日、京都府長岡京市今里の済生会京都府病院でこの日生まれた女児に、病院から「70億人目の赤ちゃん」の認定証が渡された。祝福された両親は「元気な子どもに育てたい」と喜びをかみしめた。

 国連人口基金(UNFPA)東京事務所がこの日に生まれた赤ちゃん全員を「70億人目の赤ちゃんの一人」として認定していることにちなんで、同病院も認定証を出すことにした。

 同市開田の会社員中村達也さん(35)、主婦恵理子さん(34)夫妻の長女で彩乃(あやの)ちゃんは、同日午後1時8分に2338グラムで生まれた。

 彩乃ちゃんを抱いた中村さん夫妻は、中嶋俊彰院長から認定証を受け取り、駆けつけた長男の泰成ちゃん(2)、恵理子さんの母高田宏子さん(64)と喜びを分かち合った。

 達也さんは「70億人の一人というのは感慨深い。UNFPAにも認定証を申請したい。元気で活発に育ってほしい」と話し、恵理子さんは「70億人目に到達する陰でいくつもの生死があったことを思うと、授かった生命の尊さを感じる。生まれてきたことを感謝できる子になってほしい」と目を細めていた。

【 2011年11月01日 09時57分 】

有森裕子と読む人口問題ガイドブック―知っておきたい世界のこと、からだのこと
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国際開発ジャーナル社