
長岡京市が市環境基本計画の改定に向けて市民に意見を聞いたところ、西山をはじめとした自然環境への満足度が大きく、環境施策でも森林保全を重視していることが分かった。一方で意欲がありながら森林保全活動にかかわれていない実態も明らかになり、市民参加を促す仕組みづくりが課題となっている。
現行計画は2001年度の策定後10年がたち、環境問題の現状も変化しているため、20年後の目標をまとめた計画として来年度中に改定する。市民意見を聞くため、アンケートを16歳以上の市民2千人に行い、952人が回答。10月には市民との意見交換会「市民まちづくりセッション」を開いた。
アンケートでは、身近な環境の満足度で「西山など多自然環境の身近さ」が「満足している」「まあ満足している」の合計で74%に達し、「景観などまちの美しさ」「衛生的なまち」などの項目を抑えてトップだった。
他の設問では、市が目指すべき環境像で「多自然で緑豊かなまち」が回答者の41%、低炭素社会に向けて取り組むべきことでも「植樹や樹林の維持管理」が25・6%をそれぞれ占め、最多だった。
まちづくりセッションでも、市民から「緑を増やす取り組みが必要」「緑のまちづくりで地域活性化を」「西山の自然を生かしてほしい」など、西山などの森林保全を重視する意見が多く出された。
一方、アンケートで西山などの里山や森林の保全に取り組んでいるか聞いたところ、回答者の7割が「やりたいが、やっていない」と答え、理想と現実のギャップを見せた。
市環境政策監は「市民の西山に対する関心の高さが分かった。市民が森林保全活動に参加しやすい仕組みづくりを考え、計画に盛り込みたい」としている。
【 2011年12月22日 10時25分 】