
■地下水の源流域を保全
サントリーは飲料や酒類の製造に使う地下水の保全のため、これまで全国の森林14カ所を天然水の森と位置づけて整備している。新たに整備するのは長岡京市の西山にある広葉樹を中心とした森林で、サントリー京都ビール工場(同市調子)が利用する地下水の源流域にあたる。長らく手入れされず、木が大きく育ち過ぎて水を蓄える能力が弱っているとみられるという。
サントリーは今後、市や市森林組合、西山森林整備推進協議会と連携しながら、植生を調査して整備方針を定め、作業道づくりや間伐、ナラ枯れ対策、植樹などの活動を進める。
協定の締結式は、京都ビール工場で行われた。サントリーの上田光能執行役員と森林所有者35人の代理人である市森林組合の春田忠男代表理事が、森林所有者の同意取りまとめに協力した同市の小田豊市長と西山森林整備協の南紘之副会長の立ち会いのもと、土地無償利用許諾契約を取り交わした。
上田執行役員は「京都ビール工場にとって西山はかけがえのない森。西山の森林整備のモデルとなるような活動を進めたい」と抱負を語り、春田代表理事も「森林所有者と一緒になって整備を進めたい」と協力姿勢を示した。
【 2012年03月20日 11時15分 】
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