
かつて栄えた街道の歴史を伝え残そうと、市は1996年度、市道の寺戸町梅ノ木から岸ノ下まで約250メートルに、7500万円の費用をかけて石畳を敷いた。
しかし、段差があることで、つえや車いすを利用している人など「ハンディのある人の通行に支障がある」といった指摘を受けて、バリアフリー基本構想に基づく特定事業計画で再改修を盛り込み、一度敷いた石畳を撤去することにした。
ただし、街道の風情は維持したいと、路面の一部を「石畳風」に舗装し直す。道の東側は端から50~70センチ幅、西側は端から1・5~2メートル幅で、白を基調としたセラミック骨材を一般的な黒い舗装の路面の上にまき、石畳に見えるようにする。また側溝用の鉄製の蓋(ふた)も、ピンク色がかった御影石を使い、同様に石畳風になっている。
これによって、石畳風の範囲は歩行空間、通常の舗装部分は車の通行帯と、自然な区分けにもなるという。
2月に着工し、梅ノ木の交差点から155メートル区間の整備を3月末に終えた。工事費は約1500万円。石畳のない区間も含め残りは工期を複数回に分け、2015年度末までの完成を目指し、総事業費は約8千万円を見込む。一方、撤去した石畳の石は、公共施設などでの再利用を考えているという。
【 2012年04月04日 12時02分 】
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