亀岡市で通学中の児童らが死傷した事故を受け、長岡第四小(長岡京市友岡)の校区住民でつくる地域コミュニティ協議会が、校区内の交通実態調査をこのほど行った。1カ月以上かけた綿密な調査結果に基づき、安全対策を考えるワークショップも開催。今後は行政や警察に改善を働き掛ける考えだ。
長四小は西国街道と通称「学園通り」という市道に挟まれた場所にあり、車や自転車の交通量が多い。2013年には校区内に立命館中学・高校が移転し、多数の児童や生徒が通学することになるため、亀岡の事故を受けて校区の交通実態を点検することにした。
協議会のメンバーらは、5月23日と6月22日の登校時間に長四小前交差点で交通量を調べた。信号の状態によって車や自転車、歩行者がどれぐらい通るか数え、気づいたことも細かく記録した。
さらに5月28日から6月29日までのうち10日間、通学路のうち危険とみられる9カ所で登校児童の見守りを兼ねて車の交通量を調べた。
12日には、長四小に集まり、調査結果を基に安全対策を議論した。長四小前の交差点をめぐっては「歩道が狭すぎる」「車が速度を出しすぎ」「自転車の危険運転が目立つ」などの問題点が指摘され、改善策として「横断歩道を広く取る」「スクランブル交差点にする」「通学時間帯だけ時速30キロ規制にする」「自転車運転者にマナー改善を働き掛ける」などの意見が出た。
出された意見は同協議会事務局で取りまとめ、今後、市や京都府、京都府警に改善の要望書を出す考え。
長谷川潔会長は「校区住民に通学路の実態を知ってもらい、問題意識を共有してもらうのが大きな狙い。今後はPTAや子ども会の人たちにも調査結果を知らせ、児童や生徒の安全に結びつけたい」と話した。(高野英明)
【 2012年07月18日 11時19分 】