障害ある子と家族、地域と共に 京都・向日のサークル10年

2016-09-04 16:55:22 | 護 help
 障害のある子どもとその家族でつくる京都府向日市のサークル「ぼちぼち」が今年、結成10年目を迎える。同市向日町の子育て支援センターさくらを拠点に子育ての悩みを話し合ったり、イベントを開いたりして交流を深めている。メンバーは「一人で悩んでいる人にさまざまな情報を提供し、地域で共に生活できるようにしたい」と決意を新たにしている。

 京田辺市の府立こども発達支援センターを利用していた母親が、子どもの就学を契機に「地域に利用者同士で集まれる場所をつくろう」と提案したことがきっかけで、2006年12月に発足した。

 現在、33家族が登録している。子どもは知的障害やダウン症など重い障害のある1~14歳。月1回、同センターに親子が集まり、子どもの進路相談や福祉サービスの情報交換などを行っている。毎年12月には市福祉会館で「ぼちぼちまつり」を開き、ゲームや体を使った遊びなどで交流を深めている。

 役職を設けず、出欠も確認しない自由な雰囲気が特徴で、連絡係の石井恵さんは「誰でも気軽に相談でき、ほっとできる場になっている」と話す。

 障害のある人への理解はまだまだ進まず、メンバーも差別や障害に無理解な発言を浴びせられたことがある。長女(13)と参加している佐藤友恵さんは「娘のことを知ってくれている人をもっと増やし、これからもこの地域で暮らしていきたい」と話している。

 問い合わせは子育てセンターすこやかTEL(932)7830。

【 2016年08月29日 10時24分 】

気分は信長? 南蛮文化に興味津々 京都・大山崎で教室

2016-09-04 16:50:54 | 歴 history
 京都府の大山崎町歴史資料館(同町大山崎)はこのほど、堺市の歴史関係者を招き、子ども向けの「南蛮兜(かぶと)」工作教室を開いた。大山崎と堺市は茶人・千利休や戦国時代の合戦、鉄砲など歴史上の共通点があることから、今後も連携した企画に取り組みたいとしている。

 同資料館は先月27、28日に「堺鉄砲研究会」代表の澤田平さんを講師に招いて歴史教室を開催。子どもら約25人が参加し、紙製の南蛮兜作りに挑戦しながら、南蛮文化が堺を通じて伝来した経緯を学習した。

 澤田さんは、南蛮文化の影響を受けた日本の甲冑(かっちゅう)や火縄銃を見せ、伝来した鉄砲が山﨑の合戦など戦国時代の戦いの勝敗にも影響を及ぼしたことを教えた。澤田さんは「大山崎は天王山で天下分け目の歴史的な合戦があった地。ここで子どもたちに堺の鉄砲について教えられる意味は大きい」と話した。

 堺も大山崎も、商業などを通じて中世に自治都市として栄えた。千利休や奈良時代の高僧・行基ともゆかりがあり、これまで住民レベルで文化交流が行われ、昨年は山本圭一町長と竹山修身市長が懇談し、トップ同士が観光面で協力する方針を確認した。

 同資料館は来年以降、利休や行基をテーマに両市町の共通点を探る企画展を催す予定だ。福島克彦館長は「お互いのまちの歴史が通じていることを知っている人はまだ少ない。今後、事業を通して住民同士の交流や連携が深まるきっかけになれば」と話す。

【 2016年08月28日 11時15分 】