道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

てこね寿司

2023年06月10日 | 食物・料理
「てこね寿司」の季節になった。

カツオは毎年春から夏まで黒潮に乗って太平洋岸を九州から東北沖まで北上し、東転して秋に南下する。北上を上りカツオ、南下を下りカツオと呼ぶ。遠州灘の上りカツオは、舞阪、御前崎に水揚げされた。
南下のコースは北上よりも東なのだろう。遠州灘では、昔は下りカツオの魚獲はなかったと思う。魚屋での扱いも無かったと記憶している。
漁船の性能の向上と、魚群探知装置の発達で、下りカツオが漁獲対象に加わったのだろう。

私の成長期の食事の主な蛋白源は、カツオとマグロが主流だった。子どもは白身魚や青魚は大の苦手、特にそれらの煮魚には食欲が減退した。
季節もののカツオは好物中の好物、夏にかけてカツオばかり食べていた。調理法は刺身か照り焼きが定番。学校での弁当のおかずも、カツオが最も多かったと記憶している。

長じて他の様々な魚介類や肉類も食べるようになったが、とにかく家を離れるまでは、魚というとカツオを最もよく食べていた。
それかあらぬか、老人になった今も、青葉の頃に上りカツオを食べると、身体に生気が蘇る心地がする。

妻のメニューに伊勢志摩の郷土料理「てこね寿司」が加わってからというもの、カツオ料理はこれに限ると言えるほどの大好物になった。漁師の船上即席料理がルーツという野趣が、食味を倍化してくれるのだろうか?とにかくよく食べる。

作りたてよりも一晩冷やし寝かせ、具材が熟(な)れて一体化したものは、他の熟鮓しに勝るとも劣らないと思う。
鮮度のよいカツオさえあれば、あまり手間暇かからずにできるので、妻も気軽につくってくれる。

朝・昼・晩と続いても構わない。、老生は秋の炊き込みご飯と同様、飽きずにそればかり悦んで食べる。
我が家のは、シソ葉を大量に入れるので、ビタミンも十分摂れていると思う。





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3 コメント

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Unknown (shiho-ibu)
2023-06-10 20:39:25
てこね寿司🍣?
blogを読んでいて、大好物になりそんなに美味しいなら、私も一度食べてみたい(^^)って思いましたよ〜♡

いつもリアクションありがとうございます。
私いつも道々枝折さんのblog全部読んでますよ〜(⑉• •⑉)
返信する
Unknown (tekedon638)
2023-06-11 09:40:03
@shiho-ibu soho-ibu様

いつもご高覧下さり、篤くお礼申し上げます。
お目に留まりました「てこね寿司」のレシピ、ご案内申し上げます。
簡単、素朴なカツオ料理です。
返信する
Unknown (tekedon638)
2023-06-11 14:30:35
レシピを添付するのを忘れ失礼しました。

「てこね寿司」のレシピ

材料(2人用)

炊き立ての飯2合
カツオ刺身用の冊(背節)一本
刻み大葉(10枚から20枚)
好みで刻みネギも
刻みしょうが(20gぐらい)
白ゴマ(適量)
しょうゆ・みりん(大さじ2:1)

①酢飯を作ります。
②しょうゆ2にみりん1の漬けタレに
一口大(刺身サイズ)に切ったカツオを15分ほど漬け、タレを切っておきます
③酢飯と調味材料の半分とカツオを混ぜ、残り半分の調味料をトッピングします
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