昨年中は当ブログをご笑覧いただき、ありがとうございました。
未曾有の事態に翻弄された一年でした。しかし、事態は終わってはいません。これからが、未知の困難と向き合わねばならない時代の始まりです。
原発事故に因る放射性物質の放出は、3月11日以来今も変わらず、刻々と列島とその近海を汚染し続けています。放出が完全に停止する見通しは、専門家にも立たないのでしょう。
過去の知見に依拠できない、つまり予測のまったく不能な、それ故に国家と民族の資質・能力を最も験される今のような時は、この国の歴史にかつて無かったことではないでしょうか。前の戦争での無条件降伏の際には、今回をはるかに凌ぐ膨大な人的、物的損失がありましたが、アメリカの占領の下で、ある程度未来を予測することはできていた筈です。そこに、今回の国難との違いがあります。
ここ数年来、政治の機能が不全に陥っているのは、明治維新に欧米先進国に倣って急ぎ整えた統治制度の旧弊の残滓と、敗戦によって形式だけを採りいれた民主主義の制度や組織に内実がともなわなかったことに遠因があるのでしょう。自らの辛苦によって造り上げていない政治体制というものは、自律的な回復力や修整力に乏しいということでしょうか?
今年もよろしくお願い致します
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