辛淑玉の琉球新報に寄稿した記事を細かく五つのパートに区切って見ていこう。
戦後70年 差別を断つ
植民地支配、清算を
日本を告発し独立目指せ
①沖縄は今、在日韓国、朝鮮人のようにヘイトクライムの対象にされている。
『沖縄はいつも国家、つまり上からのレイシズム(人種差別主義)にたたかれてきた。加えて下からのレイシズムも出てきた。これは安倍政権が標的を示した、いわば保険付きの差別だ。弾圧と大衆のテロが重なっている。日本は危険水域を完全に超えた。沖縄は見せしめだ。だが沖縄はずっと闘い続け、ポップ、ステップまで来てジャンプしそうな勢いだ。日本の運動全体に「やればできるかも」という希望を見せている。沖縄が闘いの象徴となり、若者の学習の場にもなっている。辺野古は日本の歴史を変えられるか否かの引き金の位置にある。』
1️⃣ヘイトクライム、人種差別の対象などにされているとは微塵も感じない。機動隊の"土人"発言のみを取り上げてこのように表現するのであれば、それは沖縄への冒涜である。
つまり、上からのレイシズム、下からのそれなどは皆無であり、弾圧やテロなど架空の動きがさも進行中であるかの如く思わせる為の謀略に他ならない。寧ろ沖縄を闘争の場としているのは彼等本土から流入する活動家や共産党を中心とした野党共闘勢力であろう。普天間の代替え地として住民自らが決めた辺野古を振り出しに戻したのは鳩山由紀夫であり、知事であり、沖縄を闘いの象徴としたのは他でもない辛淑玉等左翼なのである。
②沖縄で自己決定権を主張する声が高まっている。
『沖縄の人々には日本から離れることへの恐怖心がまだあると思うが、広く世界の情報を得て自信を持てば、一気に覚醒するだろう。今、その時期に入ったのではないか。「差別」だと考える
ようになったのはすごく大きい。「一流の日本人になりたい」と思わされ、日本人として死んだり殺されたりしてきた経験は簡単には抜けないが、その葛藤を克服できれば、自分たちの土地がある沖縄は自己決定権で勝てるし、日本の犯罪性も告発できる。』
2️⃣自己決定権とは憲法13条の幸福追求権から求められる個人の権利であり、「公共の福祉に反しない」限りにおいて尊重されるのである。更に先の大戦で明治の終わりに併合された朝鮮と廃藩置県で沖縄県となった琉球は元々日本なのであり、在日三世という不安定な出自からくる反政府的思考を沖縄県民に無理矢理共鳴させようとしていることは明白である。
③日本の犯罪性とは。
『差別の上に成立する植民地支配だ。この清算が大切だ。日本は差別や植民地支配を一度も反省したことがない。過去に何をしたか真相を究明し、後世に伝えていくこそが反省だが、一切やってない。やられた側が訴えない限り、やった側は絶対に反省しない。沖縄自身が行った朝鮮人への差別、先島差別なども清算し、同時に日本を告発してほしい。「琉球処分」あたりまでさかのぼり、たとえ死んでいても植民地行政官らを一人一人告訴する。「仕方がなかった」で済ませてはいけない。ガマで自分の子供を殺した親たちはずっと罪の意識を抱えて生きてきた。
そんなことをさせた者たちを許してはいけない』
3️⃣沖縄自身の差別、先島諸島に対する差別まで持ち出すのはある種の沖縄への差別なのだが、恐らく沖縄への脅しともとれ、これを清算とあり、沖縄を先の大戦まで遡らせて日本軍、大日本帝国への戦争の悲惨な記憶を憎悪に変換してなかば強制的に反政府へと県民を巻き込もうとしている。
④沖縄への提言は。
『国際的な人権サミットを開くなど、憲法9条を最も具現化した島を目指す「沖縄宣言」をしてほしい。その意味で沖縄は段階を踏んででも独立を目指すべきだ。このままでは沖縄の歴史は本土の歴史に飲み込まれる。ウチナンチュから見た歴史を教科書にし、まず教育を奪還すべきだ。沖縄に依存し戦争の弾よけにし、米国のご機嫌取りにも使ってきた日本に独立を突き付けなければ、日本も米国への従属関係から独立すれば、日本はもはや 米国に沖縄を献上できなくなる。』
4️⃣③の延長線上にあるものが、ここで述べられている沖縄独立の結論であると思われる。その原動力にしようと企んでいるのが『沖縄を米国に献上』という歴史的背景を全く無視した言葉である。そもそも沖縄に基地があるのは沖縄を共産圏から守る為であり、その目的を無視したこのような発想こそ出鱈目で独立はおろか共産圏による侵略の手助けとも思えてならない。
⑤沖縄の具体的課題は。
『闘うエネルギーが10あるならその8を国際社会への働き掛けに使う方が効果的だ。徹底的にロビー活動をして米国の世論や地方議会を味方につける。沖縄発のネットメディアを持ち、今の状況を絶えず可視化して窮状を世界に訴える。それを多言語で報道し、沖縄系移民を介して味方を増やすことだ。』
5️⃣ここまでくればこのロビー活動は韓国の米国、世界へ向けて行なっている慰安婦のロビー活動をすぐに思い浮かべられる。つまり辛淑玉は沖縄を韓国と同じ独立国それも日本からの被害的な国という韓国のコピーの独立国を作り、日本へ謝罪と賠償をというのが関の山であろう。