伊藤詩織氏がはすみとしこ氏を名誉毀損で提訴した。
訴状によると、はすみ氏は2017年6月~2019年12月、元TBS記者の山口敬之氏から性行為を強要されたと訴えていた伊藤氏を「枕営業」などと揶揄したり、被害経験などを綴った著書『BLACK BOX』について「デッチあげ」と侮辱したりする内容のイラスト作品など、5本の画像やテキストをTwitterに投稿。伊藤さんの名誉を傷つけたとして、慰謝料など550万円と投稿の削除、謝罪の掲出を求めているようだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/ac/f15df670c0200d0202f786473f30ba02.jpg?1591710356)
はすみ氏はイラストはフィクションで押し通すようであるが、今回はこのスラップ訴訟とも思える提訴が名誉毀損にあたるのか否かを考えてみたい。
casting couchは枕営業、
fabricationはでっち上げである。
主張は枕営業とでっち上げを主たる名誉毀損としているが、
枕営業とは業務上で付き合いのある人間同士が、性的な関係を築くことによって、物事を有利に進めようとする営業方法のことだが、この事をもって揶揄となるのであろうか。
伊藤氏は著書の中で、NYのピアノバーで働いていた時に客として来ていた山口氏と出会ったことが書かれているが、そもそもピアノバーとは日本のキャバクラのようなもので、お酒を飲む以外に指名や同伴などのサービスも伴うお店である。つまり、枕営業が日常的に行われている職種ということである。
また著書BLACKBOX(イラスト内ではCLAPBOX)をでっち上げと侮辱とある。
でっち上げとは嘘、捏造である。
本書はキャサリン・ジェーン・フィッシャーの(横須賀で米兵にレイプされた)「涙のあとは乾く」にインスパイアされて、また取材協力も得て書かれているが、この中の一点レイプドラックを使われたとする箇所が嘘である可能性が高い、というより
何も証拠はない。
はすみ氏のイラストはフィクションであるが、事実しか書かれていないということになる。しかもはすみ氏はレイプ事件の否定はしておらず、これらイラストは慰安婦問題に焦点を当てた『国益毀損への警鐘』として私達は理解しており、そこには公益性があるのだ。
一方、伊藤詩織さんは政権転覆に利用された被害者である。ジャーナリストであれば貴女に近づいて貴女の性被害を利用したお仲間こそ告発すべきなではないだろうか。
貴女は当初山口氏との裁判で声をあげることが出来ない多くの性被害者の為に女性Aではなく実名で闘う決意をされた。
その決意はとても崇高で潔いと思う。山口氏が控訴している中、別件の名誉毀損裁判など起こせば社会的眼差しは疑心暗鬼に変わるだろう。
日本人ジャーナリストであれば後者の道を選んで欲しい。