こんにちは😃
この所秋晴れの良いお天気が続きます。
思えば雨が降ったのは先輩が亡くなった日が最後。
その前も晴天続きで多分彼が病院から帰る家路も燃えるような紅葉が美しい日だったことでしょう。
その美しい秋の山々を記憶に焼き付けて
感動を胸にしたまま逝ったのですから幸せだったはずです。
亡くなった日は涙雨。
以来毎日ふとした瞬間に彼の姿を思い出します。
共に暮らした最愛のパートナーが人付き合いの苦手な人で、
友人の多い彼の葬式ともなれば大勢の人と顔を合わせなければなりません。
それを気遣って、生前から一番親しい友人に死後のことを頼んであったようです。
そんな彼の遺言によって
葬式はとり行われませんでした。
花を手向けるお墓もありません。
文字通り彼は千の風になり私たちを優しく包む存在となったのです。
葬式はある意味それをきっかけに再び人々が出会うきっかけともなり、
死者を慕う人が一堂に介して死を傷み思い出話に話をさかせ
大いに死者を忍ぶ尊い時間のような気もしますが、
彼女の心労を気遣う気持ちの方が大事だったということでしょう。
結婚はしていませんでした。
彼はアーティストで彼女は引き籠り。
どこでどう惹かれあったのかわかりませんが、
干支にして三廻りちがいのカップルでした。
凄いでしょ。
本来なら彼女の母親が相手ですよ。
そんな若い彼女に感謝いっぱいの気持ちで逝ったのです。
こんな幸せあるかしら。
人生最後の日に、美しい紅葉を眺め我が家に帰ってホッとして
パートナーにありがとうの気持ちを伝えた後に
また明日、と眠りについたまま永眠する。
なんと素晴らしい。
是非ともあやかりたい逝き方じゃ有りませんか。
いつだって私の先を歩いていた人生の先輩に
死に方まで見せてもらった気がします。
ありがとう先輩。
あなたと出会えて幸せでした。
葬式には大勢の人が集まって彼の思い出話に花が咲くはずです。
人気者でしたよ。
でも彼はそれを望みませんでした。
静かに静かに舞台から去ろうというのです。
受け入れるしかありません。
それが彼の意思。
さみしい気持ちも、そよ吹く風となって私の涙を乾かしてくれるでしょう。
今夜は初七日。
冥土の旅を続ける彼が道に迷わぬように
今夜は蝋燭に火を灯しましょう☆