イタリアの不良債権はIMFの推計で3600億ドル(36兆円:1ドル=100円で計算)と推計され、これは欧州の不良債権総額の1/3に相当する。
ところでNYT(ニューヨーク・タイムズ)は、イタリアの銀行は、バブル崩壊後の日本の銀行と同じく、根本的な損失処理を先延ばしするという大きな間違いをおかしていると指摘している。
NYTによれば、現在イタリアの裁判所では、企業の破産処理に平均8年かかっており、優先順位の高い債権者でも返済率は29%にとどまっている。このため、イタリアの銀行は、破産処理(根本的な損失処理)を進めるよりむしろ経営難の企業に低利で延命資金を追い貸しし、損失の先送りを続けている。
こう指摘したうえでNYTは、イタリアをバブル崩壊後の日本の失敗から何も学んでいないと厳しく批判している。
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