大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

ニューヨーク州、インディアンポイント原発を廃止へ

2017年01月07日 | 日記

 ニューヨーク・タイムズによれば、2017年1月6日(金)、ニューヨーク州のクオモ知事はインディアンポイント原発を2021年までに廃止すると発表した。

 インディアンポイント原発は、マンハッタンからわずか30マイル(50km)の距離にあり、その危険性がたびたび指摘されてきた。クオモ知事は、2020年4月までに2基ある原発のうち1基を、残りを2021年4月までに停止するとしている。ただし、NYによれば、代替エネルギーが見つからない場合は停止が2024-25年まで伸びる可能性があるとされている。

 先日は東芝が、米原発建設会社の買収に際し、同社の価値を過大に見積もっていた可能性(数千億円の特別損失が発生する可能性)が浮上したが、背景にはアメリカにおける原発への規制強化と建設期間の長期化(建設コストアップ)がある。この傾向は、地球温暖化を否定し、エクソンCEOを国務長官に指名するトランプ大統領のもとで変わることはないだろう。アメリカ人の多くは原発産業を斜陽産業とみなしている。