大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

サムソンは広告費だけでなく研究開発費でもアップルを上回っている

2013年02月10日 | 日記

 日本では最近になってようやくサムソン製品への抵抗感が薄れてきたように思うが、アメリカではすでにソニー、東芝、パナソニックと同等かそれより強いブランド力を獲得している。とくにスマートフォンについて言えば、私の周り(米国)では、価格が高すぎるiPhoneの利用者より、サムソンなどアンドロイド系の利用者の方がはるかに多い。私も安価なLG製を利用している(上の写真)。アップル苦戦といわれる背景だ。ちなみに日系メーカーのものは、タブレットも含めてまったく見ない。

 今日のNYTの記事は、アップルの年広告費が約1千億円であるのに対し、サムスンの広告費が年約3千億円に達していると述べている。サムソンの成功の一因は、徹底したマーケッティングにあるとは従来から言われてきたことだが、これほどの差があるとは思わなかった。確かにサムソンのCMは、あらゆるところで見かけるし、しゃれている(coolな)ものが多い。

 ところで、NYTの記事でそれより興味深かったのは、サムソンの研究開発費がアップルの3倍だとの指摘だ。アップルのR&Dが34億ドル(売上の2.2%)であるのに対し、サムソンのそれは105億ドル(売上の5.7%)に達している。これまで韓国メーカーに対して、研究開発への投資が少なく、欧米にキャッチアップした後、自ら新技術などを開発しながら発展を続けられるか疑問だとの指摘もあったが、数字を見るかぎり、その認識は改める必要があるようだ。



最新の画像もっと見る