2018年9月23日(日)ブルームバーグは、スウェーデンで中道左派連合による首班指名が難航し、中道右派連合による首班指名の可能性がでてきたと報じた。
先日の選挙で中道左派連合は1議席差で中道右派連合を上回ったが、過半数は大きく下回った。こうしたなか、中道右派連合と反移民のスウェーデン民主党は、現在首相をつとめる社民党のステファン・ローベン氏の首班再指名に反対。同氏の首相再指名が困難になった。
スウェーデン民主党は中道右派連合への支持を明確にしているため、同党の支持をうけて中道右派連合が首班を選ぶ(過半数の票を得る)可能性がでてきた。
ただし中道右派連合を組むリベラル党と中道党は、スウェーデン民主党との協力を強く拒否している。こうしたことから、ブルームバーグは、中道左派連合が両党を取り込もうと努力しているが、今のところはうまくいっていないとしている。
スウェーデンの首相が決まるにはまだしばらく時間がかかるとみられる。なおヨーロッパでは首班指名に時間がかかることが多いため、今回のことは欧州では今のところあまり不安視されていない。
追記
2018年9月25日、社民党のローベン氏の首相続投を問う信任投票がおこなわれ、204対142で不信任が可決された。
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