ゴルフタイムスの世界   Eagle Eye

ゴルフタイムス編集の古賀のイーグルアイは、焦点を外さないのが自慢です。面白くて、実践的で参考になる記事を提供したい。

第10回 プレシデンツ カップ  3 アメリカと世界  

2013-10-09 | 危うい日本のゴルフの世界

             10回目、アメリカ、3ポント離して、8勝目を飾る。

試合前から、圧倒的強さと物理的圧力を加味して、予想は、フランクノビロやシャンブリーのような専門家も、データーから鋭く読み解いて、アメリカの圧勝とさえ、報じていた。

、7勝1敗、Ⅰ分け、インターナショナル側から見れば、1勝7敗、Ⅰ分けで、どうしても第10回を勝たなければ、その差が開くばかりで、形式的な大会になってしまう。

ニックプライスは、真剣だった。カップの眼が、尋常ではない。アフリカから、これはという選手を選抜した。一人が、ジンバブエのブレドンでヨングである。実によく戦った。本来ならば、テイムクラークを選抜したかった。メジャーにも手が届いた小さなジャイアンツ、点数を稼げるプレヤーである。しかし、実力で、選抜チームから、落ちた。ウーストフイゼンは、故障していたが、実績もあり、マスターズチャンプのシュワルチェルとコンビを組めば、どんなペアが出てこようと、5分以上の戦いができる読んだ。

未知数だが、フレッシュでダイナミックな日本の英樹が、斬り込み隊員の一番手である認識を疑わなかった。

だからこそ、一番今,暑い旬な選手、キャデイに元タイガーとメジャー13勝したキャデイ、ウイリアムステーブを共に、アダムと英樹を組ませたニックの作戦であった。見事に、このペアは、世界が認めるゲームをやってのけた。2日目のラスト、160ヤードを30センチにつけた英樹のショットは、アメリカのギャラリーからも大きな拍手を勝ち取った。英樹、世界の舞台へ、プロとして、一流のファイターとして、名乗りを上げた瞬間である。鳥肌が立ったショットは、永遠のものだ。遼は、きっと、どこかで、このショットをみていたはずだ。今の遼なら、この最後のショットを出来たと、記者は信じている。英樹の眼は、まさに、鬼神さえ慄く迫力を感じさせるものであった。

しかし、3日目、4日目、アメリカの底力は、タイガーの息吹をうけて、インターを追いこむ。40歳後半のストリッカーは、2メートル、3メートルを外さない。 全く手首が、動かない腕全体でストロークをする鉄壁に思えるほど、充実したスタイルは、相手にプレッシャーを与えるには、容赦しないプロの技が、光る。天下無敵のパットと言っておこう。日本のプロには、勉強になるスタイルだ。

4日目は、アメリカ3勝、インター 7勝、2分けで、18.5ポイント対15.5ポイントで、インターが追い上げたが、後の祭り、茂樹が登場した大会をのぞいて、勝利の美酒は、インターには、回って来ない。

この大会で、新人二人が、顔見せ興業となった。一人は、ジョーダンスピースであり、後は、英樹だ。2歳、英樹が先輩だが、来年のフィールドでは、好敵手になるのは、間違いない。記者には、英樹の方が、チャンスを早くつかみ、アジアからでた世界の英樹と呼ばれる日が近いような気がする。カントレー、ノンスンヨル、遼が、上位につけていくツアーで、日本も盛りあがり、ゴルフファンは、週末が楽しみだ。

ただ、こういった国際試合が歴史に歴然と刻んでいく過程で、日本人が出場しているか否で、日本のギャラリーは、数が違う。日本の選手が、プレシデンツカップに出場していなかったら、おそらく、チャンネルは、ひねっていないだろう。それほど、ゴルフ真髄に触れるゴルフファンが、生産されていないのだ。観るプロが育っていないのが現実だ。逆に見れば、わが国のツアーは、3流でも、やっていける秘けつでもある。マイナーリーグが、成り立つ要素が、井の中の蛙論から出る弁当箱の世界である。詳しく言えば、まあーまあーの腕前で、食って生ける世界なのだ。遼は、脱出した。マイナーからすぐに、大リーグには、なかなかチャンスが回ってこない。時間が勝負である。遼は、日本にいれば、常に、賞金王でいられる実力者だ。でも、世界を知った以上、遼の進撃魂は、消滅しない。日本にいて、信用金庫の金庫番には、なりたくないのだ。

英樹は、当初から、世界に自分を重ねた選手だから、日本の賞金王は、魅力ではない。金字塔ではないのだ。まずは、狙うは、メジャー戦で、1勝を勝ち取り、日本人が、いまだかって、やったことのない前人未到の成績をあげえると余念がない。四国からは、こういった人物が出る。

鈴木則夫は、かって、全英オープンにマンでデイから走って、トップを伺った往年の記者が尊敬する大選手だ。いま、JGTOの上位の仕事に貢献している。国際試合に、火を付けた先駆者であり、四国が生んだ名選手である。ジャンボも、四国だ。この国のゴルフを変えた第一人者である。ゴルファーが、頂点に鎮座したのではなく、ベースボールプレヤーが、ゴルフ界を席巻したのだ。第3回、関東オープンで、中山カントリーを林御大とジャンボに付いたときに、記者に、林は、こういいた。この人の時代が来るよ!とね。当時の名選手を寄せ付けないパワーを持っていたのが、ジャンボだ。四国の風は、世界の風だ。

英樹は、少なからず、四国の魂を感じさせる青年戦士だ。とうとう。ここで出たか、四国の若き獅士が、誰かの生まれかわりのような気がするのは、記者だけか。

タイガー、ミケルソンの時代を引き継いでいくものの使命は、必ずしも、アメリカとは限らない。日本、中国、アジア地区、オセアニア、アフリカ、予想が付きにくいゴルフの世界的展望である。プレシデンツカップを146カ国の数百万の人間が観戦しているとすれば、英樹は、ものすごいアンバサダーの役目を果たしたことになる。

さあー、遼のUSツアー初戦が明日からだ。

www.thegolftimes.jp

全国消費者国民運動連絡協議会

全国ゴルフ会員の権利を守る弁護士団シンポジューム

国際ゴルフ記者クラブ協会

日本時事新聞社

次回は、遼のツアー戦略について、乞う、ご期待!!!

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