先週の土曜、とあるリサーチのために内房・鋸南、鴨川地域を訪ねました。そのとき初めて千葉県に「日本棚田百選」に選ばれた千枚田があることを知りました。
鴨川市山間部の傾斜地に広がる大山千枚田は「東京から一番近い千枚田」と謳われ、3.2ヘクタールの敷地に375枚もの棚田が連なっています。
この棚田の存続活動を積極的に行なっている団体がNPO法人大山千枚田保存会だそうで、2000年から棚田オーナー制度を設け、また各種トラストや体験学習などを通じて、一般の人々に農業に対する理解を深めてもらい、地元農家の手で代々受け継がれてきた棚田の保全に努めているとのこと。
東京からさほど遠くない房総半島で、こんなに麗しい風景が見られるとは思ってもみませんでした。
が、しかし、先人が多くの汗を流し、智慧と工夫で造り上げた傾斜地の田畑…、厳しい作業条件下で作物を収穫する苦労を思うと、ただ「美しい…」なんて溜息をついていたのでは申し訳ない気持ちになり、「これからもお米は一粒残さず食べますから」などと呟きつつ、頭を垂れたのでありました。