小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

ボッチ、急逝

2014-10-20 | 犬&猫との暮らし
ボッチは、最悪なことに
愛のない動物病院の診察台で逝った。

当初Sどうぶつ病院の獣医は「糞詰まりで死ぬわけない」と言っていたが、
ボッチが巨大結腸症で便が溜まっていることを知ると、
「ここまで溜まっていたら、それもあるかもしれませんね」と、
後出しじゃんけんみたいなことを言った。

排便処置をお願いしたのだけど、急にのけぞったボッチを見て、
「あっ、もうダメだ」と言って、何もしないでボッチを見ていた。
そして、こう言った。
「ほら、この辺は動いているけど、もう息は止まっていますよ」

でも、ボッチの心臓はまだ動いていたし、身体も温かかった。
もう一度ちゃんと伸びをした。
「ボッチ、もう帰ろう」
私はボッチの頭をなでながら呟いた。

獣医が「段ボールをあげましょうか」と言った。
もう死んだから、段ボールに入れて帰れってか?
ひどいね、物じゃないよ。
ちゃんと専用バスケットに入って通院して来たのよ。
縮こまって硬直しちゃうかもしれないけれど、
来た時と同じバスケットに寝かせてやった。

さかい動物病院がお休みだったから、
仕方なくSどうぶつ病院にボッチを連れて行ったのだけど、
こんなことなら、思い切ってブナやクリを丁寧に診てくれた
笹塚の動物病院に車を飛ばせばよかった。

たとえ笹塚に着くまで、ボッチが持たなくても、
Sどうぶつ病院でボッチがこんな扱われ方をするなら、
そのほうがずっとずっと、ずっとマシだった。

先月の検査では腎臓の値がイマイチだったため、
一度採尿することを酒井先生に勧められていたけど、
猫のオシッコを採るのって、案外大変なの。
でも、いろいろ検査もしてやり、ボッチにも
まだまだこれからもっとやってあげたかったのに、
結局、あのどうぶつ病院では、
ボッチは糞詰まりのショックで死んだことになっているのでしょう。

Sどうぶつ病院では涙も出なかった。
獣医師の対応から何から、悪い夢を見ているようだった。

何か手を尽くしてもらえると思って通院したのに。
ショック状態だったなら、何か緩和する処置を取ってもらえると思ったのに。

「ああ、もう死んじゃう」と獣医に見放されて、
「頑張れ」とも「よしよし」とも声をかけられずに、
ボッチは逝きました。
手の尽くしようはなくても、こころのかけようはいくらでもある。
なのに、その病院の医師にはそれもなかった。

私にとってはボッチの死はあまりにも突然で、
どうしていいか分からない。
ごめんね、ボッチ。本当にごめんね。
逝ってしまうならせめて、酒井先生に看取られたかったね。
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ひどい獣医さん

2014-10-20 | 犬&猫との暮らし
今朝はいつものように早朝4時くらいから騒ぎ回っていたボッチ。
食べている量と出している量がだいぶ違うし、
ずいぶん溜まっているであろうと思われるため、
明日さかい動物病院に排便処置に行く予定だった。

午前中用事があって、午後2時過ぎに帰宅。
帰宅すると、ボッチの様子がおかしい。
ヨダレを垂らしてぐったりしている。
いくら便秘が重症でも、こんな状態になったことはない。
前回の排便処置から1カ月も経っていない。
それまで人為的な処置は何年もしていなかった。
便秘以外の原因を考えるが、まったく思い至らない。

運悪くさかい動物病院は、月曜の午後は休診だ。
少し離れた場所にある救急病院に連れて行くか、
4時に夕方の受診を開始する近くの動物病院に連れて行ってみようか……。

ボッチは私のそばに寄って来るのだけど、どう見ても具合が悪そうだ。
倒れ込んだボッチに目の見えないカヤがぶつかるのは避けたかったので、
トチが使っていたクレートを組み立てて、その中にボッチを寝かせた。
何度も苦しそうに寝返りを打つボッチ。

「待っててネ、ボッチ。頑張るんだよ。
4時になったらすぐに獣医さんに連れて行ってあげるからね。
そうしたら、きっと少しは楽になるよ」
ああ、酒井先生の休診日であることが悔やまれる。

4時の受診に合わせて、市内でも近い場所にあり、
車も停めやすいSどうぶつ病院にボッチを連れて行った。

一刻も早く先生に診てもらいたかったが、看護師さんの問診に時間が割かれ、
その間にもボッチは苦しそうに喘いでいる。

やっと獣医が診察室に入って来たかと思ったら、
診察台の上に横たわっているボッチを見て、
「あっ、もう、これ、死んじゃうね」と、その獣医が言った。
確かにボッチはよだれを垂らし、息も荒い。

瀕死の状態なのかもしれないが、
なぜ今日になって、急にこんな重篤な状態になったのか、
訳も分からずに、私は態度にこそ出さなかったが、
内心とてもオロオロしていた。そんな私に向かって、
「検査するのはいいけど、その間、持たないかもしれないですよ」と
その獣医は抑揚もなく乾いた感じで言い、
「排便処置をしてあげられないでしょうか」と私がお願いすると
「こんな状態で、そんなことしている場合じゃないでしょ」と冷たく言った。

血液検査、レントゲン撮影はしてもらったけれど、
もうすっかり手を尽くす気がない獣医の態度をひしひしと感じた。
検査の間、その動物病院のスタッフは誰ひとりとして、
ボッチにも私にも励ましやいたわりの言葉をかけることはなかった。

「来なければよかった」とものすごく後悔した。
はっきり原因も分からないなら、
その獣医が言うように、たとえ「ダメ」でも、
家で過ごしたほうが、よっぽどましだった。

私は呆然として、思わずその動物病院の看護師に、
「先生はいつもこういう態度なのですか」と聞いてしまった。

酒井先生ならこんなに心ない態度はとらない。
さかい動物病院の看護師さんも、こちらが恐縮するくらい奥ゆかしい。
ともに暮らす動物たちが病に侵され苦しい時に、
せめて飼い主の気持ちを傷つけまいと気を使っていることが
手に取るように分かる。それで救われるのだ。

設備も整い、立派なパンフレットを備えている動物病院だったが、
威圧的でなじるような物言いの獣医師に私は狼狽し、
ボッチについて充分な説明もしてあげられなかった。
パンフレットに書かれている「当院の特徴」の項目にある
「インフォームドコンセントの徹底」が聞いて呆れた。

ペットが「瀕死」と言われ、そんな状態の飼い主に対する、
思いやりもいたわりもない獣医の態度と言葉の数々、
綴るのもイヤ、思い出すのもイヤ。

そんな動物病院の診察台で、ボッチを逝かせた私は
今、ものすごい後悔に苛まれている。
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