小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

ボッチとのお別れ

2014-10-22 | 犬&猫との暮らし
昨日はカヤの目薬を買いに行きがてら、
酒井先生にボッチの報告をした。

状況を説明しているうちに、あの病院でのやり取りが蘇ってきて、
「救命できないような状態だったにせよ、
酒井先生や鈴木さん(看護師さん)に看取ってほしかったです」と
本音を漏らし、こらえきれずに落涙してしまった。

「少しでも楽にしてあげようという気持ちも感じられなかったし、
そうした処置もほどこしてもらえませんでした。
あんな所で絶命させてしまった自分が情けないです。
ボッチに申し訳ないです」と泣く私に、
酒井先生はあくまでも温かかった。
先生から数歩下がった所で、直立して話を聞いていた看護師さんが
そっと涙を拭っているのが見えた。

容態が急変する可能性のある疾患についても、
あの獣医とは全く対照的に、いつものように丁寧に説明してくれた。
人間と同様に、猫にも心筋梗塞や脳梗塞もある。
少しずつ血栓が詰まっていき、急激に具合が悪くなることもあるし、
気づかぬうちに脳内出血を起こしていることもある。

これまでの便秘の状況からして、それだけで死に至ることは考えにくく、
ボッチは抗がん剤治療を受けたこともあるし、
何かプラスアルファがあったはずだから「自分を責めないで」と。

私が外出中のできごとであったり、さかい動物病院が休診日であったり、
とてもタイミングが悪かったのだけど、
それはオオタケさんのせいではありませんと、先生は言った。

今日22日の午前中、ボッチを荼毘に付した。
毎度お世話になっている東京家畜博愛院に妹が同行してくれた。
何度経験しても棺が炉に入れられ、
ごうっと燃焼が始まる音を聞く瞬間が辛い。

ボッチの骨は思いのほか小さかった。

火葬場から帰ると、さかい動物病院からボッチにお悔やみのお花が届いた。
悲嘆に寄り添ってくれる気持ちに胸が熱くなった。


ああ、ボッチが旅立ったのが、せめて酒井先生の診察台であったら……、
言っても仕方のない繰り言が私の頭の中で回り続けた。

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姪っ子のお別れの手紙

2014-10-22 | 犬&猫との暮らし
亡くなったボッチを連れて家に帰り、リビングを見回したら、
普段は立てかけてあるフォールディングテーブルが倒れかかっており、
周辺に本や新聞など、テーブル近辺に置いてあったものが散乱していた。

ボッチ、何があったの?
飛び乗れなかったの? それとも落ちちゃったの?

私が外出している間に、
何かしら容態が急変することがあったのかもしれない。

ボッチが突然逝ってしまったことを聞いた姪っ子が
「お別れをしたい」と言って来てくれた。

ボッチは突発的な動き方をする子どもがあまり好きではなかったらしく、
姪っ子が低学年の頃は懐いているというほどでもなかったのだけど、
最近、彼女が上手にブラッシングをしてくれるようになったので、
ボッチも静かにやらせるようになっていた。

姪っ子も「ボッチが慣れてきた」と喜んでいたのだ。
なので、冷たくなったボッチに何度も顔をうずめ、
本当に残念そうにしていたし、最後にブラッシングもしてくれた。

そして、ボッチに手紙を書いてきてくれた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぼっちへ

きょうの夕方にしんじゃったね。
せっかくなれたばかりだったのにね。
いろいろありがとう。ゆっくりねむってね。
さようなら。
みみちゃんといっしょにいてよかったね。
みみちゃんが「ひっかいたりしたけど、
ずっといっしょにいれてよかったな」っていってたよ。
これからもがんばってねむってね。
わたしからのプレゼントはぼっち(へ)の思いだよ。
さようなら。

きりより
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「みみちゃん」というのは私のことだ。
そう、姪っ子が言うように、
みみちゃんはボッチと一緒にいられて、よかったよ。
ただ、尽くしきれなかったという後悔でいっぱい。
あの病院へ連れて行ったという最期の選択を
誤った自分に悔しさが募る。

姪っ子が帰り際に「みみちゃん、お大事に」だなんて、
珍しく殊勝なことを言うものだから、
彼女を見送った後、みみちゃんは滂沱の涙でした。
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