スペインの旅4日目の9月16日は、スペインの新学期の始まりです。
グラナダの朝は子供を学校に送る親達で道路は大渋滞です。長い夏休みが終わりました。
バスからグラナダの朝の街の様子を見た後、少し乗って丘の上に建つアルハンブラ宮殿へ着きました。
2時間ちょっと、イヤホンガイドから流れるガイドさんの説明を聞きながら足早に宮殿のなかを散策しました。
最初に夏の離宮の「ヘネラリフェ」の庭園」へ
いたる所にシエラ・ネバダ山脈からの雪解け水を利用した水路や噴水があり水の宮殿とも呼ばれているそうです。
宮殿は丘の上に建つので、下に素敵な景色がみえました。
糸杉の植えられた遊歩道を通るとパルタル庭園へ。
ここで沢山植わっている糸杉は高さが30mなるヒノキ科の常緑高木で地中海沿岸原産の木で,乾燥した土地に向いた木だそうです。
メスアール宮は現存するアルハンブラ宮殿の中でもっとも古い建物です。
箱根の寄木作りに似たの寄木がお城の天井にあり、びっくりました。
土産 天井
寄せ木細工は象嵌細工の一種です。金属の代わりに、硬質の木片を使う技法です。陶片を使うモザイクも同種の技法だそうです。
象嵌は古代エジプトでも用いられていたようですが、シルクロードを経て、日本にも伝来しました。
直線を基調とした幾何学模様が特色のイスラムのデザインに親近感を覚えます。
寄木作りに似たお土産も売っていましが、買う暇なく残念です。
コマレス宮
アラヤネスの中庭とと北側柱廊、その背後に高さ50mのコマレスの塔。
3枚目の写真はアラヤネスの中庭南側柱廊です。
ライオン宮
ライオンの中庭には愛嬌のある12頭のライオンが放射線状に並んでいます。
二姉妹の間にある鍾乳石の天蓋と壁面は目がうばわれました。
天井に施された彫刻は、いわゆるルカルナスと呼ばれる形式の鍾乳石を使ったの天井装飾です。
数種類のみの基本となるタイルを組み合わせる事によって、蜘蛛の巣状のモチーフを立体的に表現したそうです。
素敵な手の込んだ細工の柱達
建物の間に馬などが通る道がありました。
この芸術品の塊のアルハンブラ宮殿の歴史を少し調べました。
13世紀の中ごろスペインのあるイベリア半島の中のコルドバ、セビージャまでもキリスト教徒の手に落ちました。
残ったイスラム勢力が作ったのがイスラム最後の王朝がグラナダ王国(ナスル朝)でした。
初代の王ムハンマド1世は、グラナダの小高い丘に残されたローマ時代の砦跡に、
丘を2キロほどぐるりと取り囲む城壁を作り、その中に作った宮殿アルハンブラ宮殿です。
7代目のユスフ1世の時代で、グラナダの人口は40万人に達し繁栄しましたが、
しかし1492年1月2日、ついにカソリック両王のフェルナンド王とイサベル女王夫婦に
最後の王となったムハンマド12世はアルハンブラ宮殿の鍵を手渡して無血開城になりました。
そのあと宮殿は荒れ果てていましたが、米国作家の「アルハンブラ物語」に寄って注目され、
今は有数の観光地になり訪れる人を魅了しています。
最後にカルロス5世宮殿
箱型の宮殿はイスラム建築に対して、16世紀初めに孫にあたるカルロス5世によって建設が始められたけど完成はせず、
今はアルハンブラ博物館が置かれ、またコンサートの会場として利用されています。
イスラムの建物とは違って見えました。
夏疲れでいまいち体調が元に戻らず、そのまま旅に出て帰って半月、まだ胃腸がいまいちです。
今までは海外旅行から帰っても元気でしたが、やはり歳には勝てないと思いました。