十勝の活性化を考える会

     
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日本人に求められるものは何か?

2022-12-23 05:00:00 | 投稿

令和12月9日、「十勝プラザ」のイベント会場で、別添のとおり“ウクライナ侵攻と安倍元首相銃撃殺害事件“の講演会を聞いてきた。講師である金平茂紀元「報道特集」元キャスターは、幅広い見地からウクライナ戦争や銃撃事件のことを語っていた。その中で彼は、「日本人に求められるものとして何事にも無関心ではなく、自分が出来ることを小さいことでもやってほしい」といっていた。

彼はウクライナ戦争が始まってからドンバス地方にも行っているので、世界平和を訴えたかったのだろう。そのためにも人間同士は、つながることが必要であると語っていた。

ところで、この十勝の開拓は人とのつながりや開拓者魂で行なわれてきた。そのため、地元一丸となって発展しようとする「十勝モンロー主義」という言葉が生まれたのだろう。地元への愛着や結束力の強さから、十勝以外から来た人や企業にとっては、起業や商売が難しい地域と揶揄されることもある。

しかし、ファッション業界ではヒットするかしないかの商品は、十勝で売り始めて調査するらしい。それだけ十勝は、進取の精神が旺盛であるということであろうか・・・。

明治30年頃から本格的に十勝の開拓がはじまったが、富山県人と岐阜県人の入植者が4割以上も占めている。その理由は濃尾地震や土地が狭いなどの土地事情から、十勝への入植が積極的であったこと、また肥沃な土地のことを入植した人々から既に伝わっていたのだろう。なお、十勝は日本の7番目の広さを誇って大きいのである。

2011年の東日本大震災後、日本中で“花は咲く”という歌が唄われ「絆」の言葉が飛び交ったが、この人との絆が「ソーシャルディス」なでで失われようとしている。なぜ、人とのつながりが絶たれようとしているのだろうか。

それは、個人主義の尊重、核家族化などにより戦前まであった地縁・血縁を煩わしく思って切り捨ててきたのだろう。最近の若者には、地縁・血縁と無関係に生きる生活スタイルが珍しくないようだ。

しかし、その反動として引きこもりや自殺する人が増えている。“孤立死”や“無縁社会”ということが、事あるごとにテレビなどで取り上げられている。「学校のイジメ」や「登校拒否」なども後を絶たず、共助や共生が問い直されている。その理由を考えれば、以下のようなことだろう。

・経済成長を前提とした現代社会が、問い直されていること

・経済成長の価値観が、問われていること

・日本経済が、人口減少などで長期デフレに入っていることなど

日本は借金大獄で一筋縄にはいかないが、人口減少のトップランナーとして、世界平和に向けてその役割を果たすことだろう。人間はつながることで大きな力を発揮し、コロナ禍や地球温暖化の大問題に立ち向かうことが出来るからである。

今のような緊急事態の時には、一致団結しなければならず、何事も着眼大局で臨まなければならないと思っている。物事はまず、全体像を見極めるために大きくとらえる必要があり、これが“着眼大局”である。

「十勝の活性化を考える会」会員