tomkob写真館

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映画「マーシャル・ロー(戒厳令)」を見て

2003年12月07日 13時24分00秒 | テキスト日記
 最近、「マーシャル・ロー」(1998年アメリカ)というビデオを見た。
最近の中近東情勢に煽られて積極的に見たわけではないので余計に今の状況
に符号するので印象に残った。
 出演はニューヨークで勃発した連続爆弾テロに立ち向かうFBI捜査官に
デンゼル・ワシントン、戒厳令が発令されたニューヨークで、軍を指揮し、
アラブ人を次々に検挙する将軍にブルース・ウィリス。
 戒厳令下でテロ防止のため、軍により次々とアラブ系住民が検挙され、非
人道的な扱いを受けるのを、デンゼル・ワシントンが敢然と阻止する。
「軍がこれまで数多の血を流して守ってきた自由を、今は壊そうとしている」
とデンゼル・ワシントンに指摘されてブルース・ウィリスが銃を下ろす場面が
印象的。
 今のイラクは、この戒厳令下のニューヨークと重なる。それまで自由の国を
支持し共に行動していたFBIのアラブ系の同僚が戒厳令下で息子を拘束され
デンゼル・ワシントンにFBIのバッジを投げ返すところなどは、今のイラク
の人々の心境を象徴しているように思えてならない。ベトナム戦争から今のイ
ラクまで、力の行使で人間を心から屈服させることは出来ず、逆に負の連鎖を
生み出していく。理由がどうであれ、軍事力は無い方が良いに決まっている。
どうしても持たなければならないならショーケースの中だけに納めておく方が
良いだろう。金正日に見てもらいたいものだが切って捨てられるだろうなあ。